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DaiGo氏の問題発言に思う──自分の「ものさし」だけに依拠する危うさ

香月真理子 フリーランスライター

 メンタリストのDaiGo氏が配信動画の中で、「自分にとって必要もない命は僕にとっては軽い」「ホームレスっていないほうがよくない?」「犯罪者が社会の中にいると問題だし、みんなに害があるでしょ? だから殺すんですよ」「生活保護の人が生きてても僕は得をしない」などと発言し、波紋を呼んでいる。

 8月13日には「間違ったことを言ったので謝罪します」と題する動画を配信。無知ゆえの発言だったことを謝罪し、福岡・北九州で生活困窮者やホームレスの支援をしている「NPO法人抱樸(ほうぼく)」の奥田知志牧師のもとで学ばせてもらうことを報告。14日には「昨日の謝罪を撤回いたします【改めて謝罪】」という動画で、生活保護の受給者や家族、支援者の声を聞き、前日の動画は傷つけた人への謝罪になっていなかったことに気づいたと語った。

 私は2005年から、ライターとして『ビッグイシュー』という雑誌に執筆してきた。『ビッグイシュー』はホームレスの人に働く場をつくることを目的とした雑誌で、1冊売ると定価450円のうち230円が販売者の収入になる。その誌面で、ホームレスや生活困窮者の人々が今の状況に陥った経緯などもたびたび書いてきただけに、一連の発言で、無力感に打ちのめされたことは否めない。

ビッグイシュー販売者 202007東京都千代田区有楽町拡大雑誌「ビッグイシュー」の販売者=2020年7月、東京都千代田区有楽町

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筆者

香月真理子

香月真理子(かつき・まりこ) フリーランスライター

1975年、福岡県生まれ。西南学院大学神学部卒業。編集プロダクション勤務を経て、2005年からフリーランスライターに。著書に『欲望のゆくえ――子どもを性の対象とする人たち』(朝日新聞出版)』。現在、『ビッグイシュー』に執筆中。新型コロナ自粛中に応募した短編小説『獄中結婚の女』が山新文学賞(4月分)準入選に。

※プロフィールは、論座に執筆した当時のものです