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眞子さま・小室圭さんの出した結論は、私たちの3つの価値観に見事応えた

結婚問題でモヤモヤした気持ちに映し出されたもの

野菜さらだ コラムニスト/言語聴覚士

祝福ムードから反転した小室さんのお母さんの借金問題

 思い返してみれば、2017年5月、最初に小室さんが私たちの目の前に登場したときには、素直に「おめでとう!」というムードだったと思う。今もまた繰り返し流されている、婚約発表のときの記者会見の動画を見ると、当時は否定的な反応はそんなになかったように感じている。

 それが、小室さんのお母さんと元婚約者との「金銭トラブル」報道によって「そんなんでいいのかー」という声が一斉にあがり、それまでのお祝いムードが一転してしまった。それ以降の大方の流れは皆知るところであろう。

 その後もことある事に「そんなんでいいのかー」という声があがった。そこには私たちの中にある、そこはかとない価値観が見え隠れしているのではないだろうか。もし、眞子さまが皇族でなかったら、この問題はこんなに大きくなっただろうか? そういう前提条件を少しずらしてみるといろいろ見えてくることがある。

1)お家が大事という価値観

 たぶん、いま多くの人は、「結婚は個人の自由だよね」「家と家とか、お家柄なんて古いよね」という感覚を持っているように感じる。

 かつて日本で結婚と言えば、家と家のつながりを重んじるものであった。ごく平均的な家であっても、結婚とは個人と個人が自分勝手に行うものではなく、家と家のつながりが重視された。お式の持ち方にもそれが表れている。例えば、昭和の結婚式を再現したという東京・小平市のふるさと村の結婚式の様子を見れば、それは一目瞭然である。

 一番上座には、「両家を代表するそれぞれの仲人夫妻」計4名が座り、そこから右側に花嫁側の来賓・花嫁・親族、左側に花婿側の来賓・花婿・親族と並ぶのである。お気づきの通り、花嫁と花婿は並んではいない。両家が向かい合って座り「よろしくお願い致します」というスタイルである。

 もちろん、今どきの普通の結婚式ではここまで厳格に家と家が向き合って……というのはほとんどないだろうが、それでも多くの結婚式場では式場の案内板は「〇〇家〇〇家」と両家が並んで記されているのをごく普通に見かける。

Obs70shutterstock拡大Obs70/Shutterstock.com

 ところが、いざ、皇室のお嬢様のご結婚となって、この「家と家」という、私たちのどこかに眠っていた価値観が呼び起こされてしまったのではないだろうか。「皇室」にふさわしい、ふさわしくないというコメントが多いことからもこれは見てとれる。「平等」と言いながらもどこかで「この家に相応しいお方」と「そうでない人」というジャッジ(判別)をしている、その自分の価値判断とは一体どういうものだろう?

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筆者

野菜さらだ

野菜さらだ(やさいさらだ) コラムニスト/言語聴覚士

本名・三田地真実(星槎大学大学院教育学研究科教授) 教員、言語聴覚士として勤務後、渡米。米国オレゴン大学教育学部博士課程修了(Ph.D.)。専門は応用行動分析学・ファシリテーション論。2016年からオンライン会議システムを使ったワークショップや授業を精力的に行っている。著書に『保護者と先生のための応用行動分析入門ハンドブック』など。教育雑誌連載と連動した 「教職いろはがるた」の動画配信中!

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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