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密フェス「波物語」で騒いだ人は性感染症を気にしない男性と似たり寄ったり

自分を粗末にする人に「他人のことを考えろ」と言っても届かない

勝部元気 コラムニスト・社会起業家

コンドームを着けたがらない男性と似ている

 これと似たような事例としては、「特定のセックスパートナー以外の、性行為に関する信頼関係がまだ構築できていない相手と性行為をする際に、コンドームを使用しようとしない男性」があげられるのではないでしょうか。そのような性行為は、性感染症に罹患するリスクが相対的に高く、相手はもちろん、男性側にとっても本来は避けたい行為です。

 低用量ピルやIUS(子宮内避妊システム)等の利用率が先進諸国と比べて極端に低い日本では、異性愛者の男性がコンドームを利用しないことは、相手の女性に対して予期せぬ妊娠のリスクを高めます。また、自分が性感染症にかかっていた場合は、相手にうつす可能性もあります。それと同時に、相手からうつされるリスクを考えれば、着用するという選択肢が合理的なのです。

 ところが、「自分の“大切な心身”を守り抜きたい」という強い意志に欠けている、つまり自分の心身は大切だと思える自己肯定感が育まれていないと、そのようなリスクに対して鈍感になり、目の前の刹那的な快楽を求めがちになります。

 今回のフェスでも、「コロナにかかってもいいくらいの最高のライブだった」とSNSに書いていた参加者がいました。これは、あからさまに自分の心身の健康を軽視する発言であり、上記の事例同様、目の前の刹那的な快楽に溺れているパターンでしょう。

hurricanehankshutterstock拡大(写真はイメージ) hurricanehank/Shutterstock.com

自分を大切にできない人間に他人は大切にできない

 このような事態を防ぐためには、「コンドームをつけるというマナーを守りましょう」「相手のことを考えましょう」というメッセージも確かに重要ですが、それ以前にコンドームは

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筆者

勝部元気

勝部元気(かつべ・げんき) コラムニスト・社会起業家

1983年、東京都生まれ。民間企業の経営企画部門や経理財務部門等で部門トップを歴任した後に現職。現代の新しい社会問題を「言語化」することを得意とし、ジェンダー、働き方、少子非婚化、教育、ネット心理等の分野を主に扱う。著書に『恋愛氷河期』(扶桑社)。株式会社リプロエージェント代表取締役、市民団体パリテコミュニティーズ代表理事。所有する資格数は71個。公式サイトはこちら

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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