2021年09月15日
秋篠宮皇嗣妃紀子さまが55歳になった9月11日、文書が公表された。宮内記者会からの質問に答えるもので、3問目が眞子さまの結婚に関するものだった。今後の見通し、母親としての考え、親子で話している内容について問われ、こう答えた。
「長女の結婚については、親として娘の思いや考えを受け止められるよう、対話を重ねております」
1年前もほぼ同じことを聞かれ、こう答えている。
「長女の結婚については、対話を重ねながら、親として娘の気持ちを受け止め、一緒に考えていくことが大切だと考えています」
大変おめでたい。そう思うのは何度も書いてきたことだが、私の眞子さまの結婚に対する気持ちが佳子さまと同じだからだ。佳子さまは2019年、大学卒業にあたって「姉の一個人としての希望がかなう形になってほしいと思っています」と文書で公表している。
なぜ一個人としての希望がかなってほしいのかについては、社会学者の鈴木涼美さんの言葉で説明させていただく。国際政治学者の三浦瑠麗さんと対談する中で、鈴木さんはこう言った。「女の人には“幸福になる権利”もあれば“不幸になる権利”もある」(「文藝春秋」2021年2月号)。
そう、眞子さまの人生は眞子さまのもの。自分のした決断でどういうことが起きても、引き受けるのは自分。だから、決めた通りに進むのが一番。そう思っている。だが、そんな私にも一つだけ気がかりがある。それは、秋篠宮さまは今、どう思っているだろうかということだ。
20年11月、55歳の誕生日に合わせた記者会見で秋篠宮さまは、「結婚することを認めるということです」と述べた。憲法の「婚姻の自由」を引き合いにしたものだが、一方で「結婚と婚約は違いますから」とも述べた。
これは秋篠宮さまからの「駆け落ちのすすめだ」と思い、そのことは論座で書いた。
小室圭さん説明責任包囲網と、秋篠宮さまの「駆け落ちのすすめ」
具体的な形を思い描いてのものではなかったが、「結婚と婚約」を分けた秋篠宮さまの言葉通りに「儀式なし」になるようだ。ただし、あの発言は皇族としてのもので、父親としては苦しく切ないに違いない。
一般論ではなく、ある根拠に基づいてそう思っている。21年4月、小室圭さんが母と元婚約者との「金銭トラブル」について説明する文書を公表した。それを受け、毎日新聞編集委員・江森敬治さんがあることを語った。それは「文藝春秋」21年6月号に掲載された座談会でのもので、あたかも秋篠宮さまの叫びのようだと思ったのだ。
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