秋篠宮皇嗣妃紀子さまが55歳になった9月11日、文書が公表された。宮内記者会からの質問に答えるもので、3問目が眞子さまの結婚に関するものだった。今後の見通し、母親としての考え、親子で話している内容について問われ、こう答えた。
「長女の結婚については、親として娘の思いや考えを受け止められるよう、対話を重ねております」
1年前もほぼ同じことを聞かれ、こう答えている。
「長女の結婚については、対話を重ねながら、親として娘の気持ちを受け止め、一緒に考えていくことが大切だと考えています」

「親として娘の思いや考えを受け止められるよう、対話を重ねております」と発言された秋篠宮妃紀子さま=宮邸、宮内庁提供
同じようだが、微妙に違う。今回は、「娘の思いや考え」を受け止めるための対話。前回は「一緒に考えていく」ための対話。つまり、眞子さまの気持ちが固まったということで、「儀式なし、一時金辞退」と報道された形での結婚が、ほぼ決まっていると読み取れもする。
大変おめでたい。そう思うのは何度も書いてきたことだが、私の眞子さまの結婚に対する気持ちが佳子さまと同じだからだ。佳子さまは2019年、大学卒業にあたって「姉の一個人としての希望がかなう形になってほしいと思っています」と文書で公表している。
なぜ一個人としての希望がかなってほしいのかについては、社会学者の鈴木涼美さんの言葉で説明させていただく。国際政治学者の三浦瑠麗さんと対談する中で、鈴木さんはこう言った。「女の人には“幸福になる権利”もあれば“不幸になる権利”もある」(「文藝春秋」2021年2月号)。
そう、眞子さまの人生は眞子さまのもの。自分のした決断でどういうことが起きても、引き受けるのは自分。だから、決めた通りに進むのが一番。そう思っている。だが、そんな私にも一つだけ気がかりがある。それは、秋篠宮さまは今、どう思っているだろうかということだ。