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再びの『ドン・ジュアン』に臨む!上口耕平インタビュー(下)

ドン・ジュアンが何故その道を選ぶのかをクリアにする再演

橘涼香 演劇ライター

上口耕平インタビュー(上) 

新たな変化と化学反応を楽しみに

──また、イザベル役の春野寿美礼さんとのお芝居も多いですが。

 春野さんのことはオサさんと呼ばせていただいているんですけど、最初のフラメンコのシーンもオサさんと踊っていて、イザベルはカルロにとって心のよりどころでもある役柄なので、家族に再会したような感覚がありました。「お久しぶりです」と挨拶しながらもほっとしたというか。マリアとエルヴィラ、ドン・ジュアンの人生に関わる大切な役柄の女性2人が新しいキャストになられたということで、きっと空気感が変わってくると思いますし、それを見つめるイザベルにも必ず何か変化があると思うんです。つまりそのイザベルをよりどころにしているカルロもまた……という風にずっと繋がっていくと思うので。そういう化学反応と言いますか、変化もとても楽しみです。

上口耕平=森好弘 撮影拡大上口耕平=森好弘 撮影

──そしてもうお一人、上野水香さんが「アンダルシアの美女」に扮されるという、大変大きな話題もあります。

 そうなんです。まだお稽古に合流されてはいないのですが、僕としても本当にすごく楽しみなので、お芝居の心をしっかりキープすることを心がけています。そうしないと見入っちゃうと思うので!(笑)。

──なるほど!

 ただ、まぁ、カルロとしてある意味見入ってしまうのは正解だとは思うんですけど、一応役とのバランスを保てるように今から意識しておこうかなと思っています(笑)。それぐらい楽しみです。壮ちゃん、吉野(圭吾)さん、鶴見(辰吾)さんとも再会して、細かいクリエイトの作業はまだまだこれからなのですが、皆さんと本当にまたこの作品に取り組めるのが嬉しいね、楽しみだねという話はさせていただいているので、本番に向けてどんどん練りあがっていくだろうと思っています。

上口耕平=森好弘 撮影拡大上口耕平=森好弘 撮影

──演出の生田大和さんからは、再演にあたって目指すものなどのお話はありましたか?

 今回、生田さんも改めて色々と本を解釈したり、作品について考えられた上で、やはりドン・ジュアンが終幕にする選択、なぜその道を選ぶのか?という理由を、もう一度稽古をしながら考えていきたいとおっしゃっています。その選択の説得性と言いますか、そこをもっともっと掘り下げていきたいねと。やはり彼の生きざま、彼の様々な行動が僕らを巻き込むことによって、皆の人生が変化していくんですけど、前回は終幕の選択の解釈を敢えて曖昧にしていたんですね。それによって、各々の心の中でそれぞれの受け取り方をしていくという気持ちでやっていました。でも今回はそこにプラスして、全員が納得するひとつの要素みたいなものが見えてきたらいいな、ということを生田さんの言葉から感じたので、そこは突き詰めていきたいです。

◆公演情報◆
ミュージカル『ドン・ジュアン』
大阪:2021年10月7日(木)~17日(日) 梅田芸術劇場 メインホール
東京:2021年10月21日(木)~11月6日(土) TBS赤坂ACTシアター
公式ホームページ
[スタッフ]
作詞・作曲:フェリックス・グレイ
潤色・演出:生田大和(宝塚歌劇団)
[出演]
藤ヶ谷太輔/真彩希帆/平間壮一、上口耕平、天翔 愛/吉野圭吾、上野水香(東京バレエ団)、春野寿美礼/鶴見辰吾 ほか


〈上口耕平プロフィル〉
2002年、TVドラマ『ごくせん』で俳優デビュー。高校時代から数々のダンスコンテストに入賞し、キレのあるダンスには定評がある。近年はミュージカルを中心にジャンルを問わず活躍中。近年の主な舞台出演作品は、『メリリー・ウィー・ロール・アロング』、『屋根の上のヴァイオリン弾き』、『RENT』、『ウエスト・サイド・ストーリー』Season2、『アンクル・トム』、『BACKBEAT』、『ダンス オブ ヴァンパイア』、『ブルームーン』、『スカーレット・ピンパーネル』、『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』など。
上口耕平オフィシャルファンサイト
上口耕平オフィシャルtwitter

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筆者

橘涼香

橘涼香(たちばな・すずか) 演劇ライター

埼玉県生まれ。音楽大学ピアノ専攻出身でピアノ講師を務めながら、幼い頃からどっぷりハマっていた演劇愛を書き綴ったレビュー投稿が採用されたのをきっかけに演劇ライターに。途中今はなきパレット文庫の新人賞に引っかかり、小説書きに方向転換するも鬱病を発症して頓挫。長いブランクを経て社会復帰できたのは一重に演劇が、ライブの素晴らしさが力をくれた故。今はそんなライブ全般の楽しさ、素晴らしさを一人でも多くの方にお伝えしたい!との想いで公演レビュー、キャストインタビュー等を執筆している。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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