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真琴つばさインタビュー(下)

100年の駅伝の一区間を走ってたすきをつないだ者として

橘涼香 演劇ライター


真琴つばさインタビュー(上)

月組のみんなには背面から倒れていくことができた

──真琴さんは若手時代を花組で過ごし、月組でトップスターを務められました。特にトップになられた月組の個性をどう感じていますか?

 組カラーは黄色なのですが、私がトップをさせていただいている時に、上級生の方から「茶色のイメージ」と言われたことがあって!「茶色!?」って正直その瞬間はびっくりしたんですが(笑)、私自身は意外とブラウンが好きなんですね。夢色ではないけれども、ちょっとお洒落さんな感じでいいんじゃないかなと思うようになりました。特にトップとして月日を重ねていくごとに「月組って都会的だよね」とよく言われるようになりました。その時代を一緒に作ったのが、紫吹淳さん、風花舞さん、檀れいさんで、メンバーによって生まれる作品も変わってきますから、私だけではなく、皆によってそういう雰囲気が形成されていったのかなと思います。

真琴つばさ=衣裳/HIROKO BIS拡大真琴つばさ=衣裳/HIROKO BIS

──そのトップスター時代で特に思い出に残っていることは?

 私は頼り甲斐のある仲間に恵まれていました。なんと言うか、あまりたとえ話が上手くないんですが、大切に育てられているワンちゃんが、飼い主さんに背面から倒れていくことがありますよね。固い信頼関係がないとできないことだと思うのですが、私はワンちゃんのように月組のみんなにそれができる気持ちでした。私が「これはできない、どうしよう!」となってしまっても、みんなが全力で支えてくれました。その思い出がやはり1番強くあります。パレードで大階段を降りる時に、組のみんなの顔が見える瞬間には、いつも感謝の気持ちでいっぱいでした。「こんな私でごめん」という気持ちもありましたが、みんなに頼って、支えてもらえた日々でしたね。いまこうして思い返しても、なんてありがたいことだったんだろうと思います。

──また真琴さんは「TAKARAZUKA1000days劇場」と「東京宝塚劇場」、二つの劇場のこけら落とし公演も担当されましたね。

 本当に嬉しいことでしたし、ご縁と言うのか「運」ですね。私は「運」に恵まれていたとつくづく思います。ただやはり特に東京宝塚劇場のこけら落とし公演は、同時に私にとっての退団公演でもありましたから、その重みは特別でした。もちろん宝塚歌劇男役の真琴つばさを愛してくださったファンの方への思いは強くありましたが、まず1番の自分の使命は東京宝塚劇場のこけら落としを無事に終えることでもありましたから、そのプレッシャーは大きなものでした。

真琴つばさ=衣裳/HIROKO BIS拡大真琴つばさ=衣裳/HIROKO BIS

──その東京宝塚劇場も2021年の今年、開場20周年を迎えて真琴さんのポスターも掲げられて、まさに大任を果たされたんだなと改めて感じますが、やはりそれだけに劇場への思い入れも?

 そうですね。やはりあの劇場に初めて立たせていただいたというのは、自分にとって大きな財産になっていますし、思いも特別です。

◆公演情報◆
宝塚歌劇 花組・月組 100th anniversary『Greatest Moment』
大阪:2021年11月3日(水・祝)~7日(日) 梅田芸術劇場メインホール
東京:2021年11月13日(土)~22日(月) 東京国際フォーラム ホール C
公式ホームページ
[スタッフ]
構成・演出:三木章雄
[出演]
初風諄、榛名由梨、安奈淳、髙汐巴、剣幸、若葉ひろみ、こだま愛、安寿ミラ、涼風真世、真矢ミキ、愛華みれ、真琴つばさ、姿月あさと、森奈みはる、麻乃佳世、風花舞、彩輝なお、瀬奈じゅん、大鳥れい、霧矢大夢、壮一帆、彩乃かなみ、桜乃彩音、蒼乃夕妃、蘭乃はな、珠城りょう
彩吹真央、瀬戸かずや/特別出演:凪七瑠海、紫門ゆりや(宝塚歌劇団)
椎名葵、舞城のどか、桐生園加、初姫さあや、白鳥かすが、羽咲まな、扇けい、響れおな、玲実くれあ、鳳真由、咲希あかね、白姫あかり、貴澄隼人、隼海惺、更紗那知、矢吹世奈

〈真琴つばさプロフィル〉
元宝塚歌劇月組トップスター。1985年宝塚歌劇団入団。花組に配属。1997年月組トップスターに就任。2001年退団。退団後は、舞台、テレビ、ラジオと多方面に活躍。特に、バラエティー番組での、トークには定評がある。
オフィシャルブログ
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筆者

橘涼香

橘涼香(たちばな・すずか) 演劇ライター

埼玉県生まれ。音楽大学ピアノ専攻出身でピアノ講師を務めながら、幼い頃からどっぷりハマっていた演劇愛を書き綴ったレビュー投稿が採用されたのをきっかけに演劇ライターに。途中今はなきパレット文庫の新人賞に引っかかり、小説書きに方向転換するも鬱病を発症して頓挫。長いブランクを経て社会復帰できたのは一重に演劇が、ライブの素晴らしさが力をくれた故。今はそんなライブ全般の楽しさ、素晴らしさを一人でも多くの方にお伝えしたい!との想いで公演レビュー、キャストインタビュー等を執筆している。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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