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「おかえりモネ」は問題提起型のしんどいドラマだった

もう少し弾んで考えたかった「当事者性」

矢部万紀子 コラムニスト

 朝ドラ「おかえりモネ」を理解するキーワード=当事者。そう教えてくれたのは朝日新聞文化面だった(10月19日)。震災の当事者とは誰なのか。当事者でない者は、当事者とどう向き合えばいいのか。東日本大震災10年の年にそれを問いかけているのが「おかえりモネ」だ、と。

 脚本家の安達奈緒子さんがよりどころとしたのは、「人の痛みは、その人にしか絶対にわからない」ということ。そうも紹介していた。なるほどー、だから主人公のモネも妹の未知も暗かったんだ、と少し腑に落ちた。でも、わかりやすくはなかった。問題提起型朝ドラ。そんな言葉も浮かんだ。それにしても、しんどかった。今、そんな気がしている。

 そもそも朝ドラといえば、何者かにならんとするヒロインだ。「何者か」の方向はさまざまだが、自分の気持ちに忠実に生きていることは共通する。そのまっすぐさが好きで、長きにわたって朝ドラを見ている。

「おかえり」モネの舞台の一つ、登米市の教育資料館に並んだ出演者の等身大パネルや小道具=2021年5月拡大NHK連続テレビ小説「おかえりモネ」の舞台の一つである宮城県登米市では、出演者の等身大パネルや小道具を教育資料館に展示した=2021年5月

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筆者

矢部万紀子

矢部万紀子(やべ・まきこ) コラムニスト

1961年生まれ。83年、朝日新聞社に入社。宇都宮支局、学芸部を経て、週刊誌「アエラ」の創刊メンバーに。その後、経済部、「週刊朝日」などで記者をし、「週刊朝日」副編集長、「アエラ」編集長代理、書籍編集部長などをつとめる。「週刊朝日」時代に担当したコラムが松本人志著『遺書』『松本』となり、ミリオンセラーになる。2011年4月、いきいき株式会社(現「株式会社ハルメク」)に入社、同年6月から2017年7月まで、50代からの女性のための月刊生活情報誌「いきいき」(現「ハルメク」)編集長をつとめた後、退社、フリーランスに。著書に『美智子さまという奇跡』(幻冬舎新書)、『朝ドラには働く女子の本音が詰まってる』(ちくま新書)。最新刊に『雅子さまの笑顔――生きづらさを超えて』(幻冬舎新書)

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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