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【公演評】花組『元禄バロックロック』『The Fascination!』

柚香光が星風まどかを迎え第二章のスタート!花組100周年を飾り未来へとつなぐ

さかせがわ猫丸 フリーライター


 花組公演忠臣蔵ファンタジー『元禄バロックロック』、レビュー・アニバーサリー『The Fascination(ザ ファシネイション)! 』-花組誕生100周年 そして未来へ-が、11月6日、宝塚大劇場で初日を迎えました。『The Fascination!』は、花組誕生100周年を祝い、花組の伝統を未来へとつなぐ華やかなレビュー作品となっています。100周年を担うトップスター柚香光さんには、今作から元宙組トップ娘役・星風まどかさんが相手役となり、新トップコンビとしての大劇場お披露目も同時に飾ることとなりました。

 『元禄バロックロック』は忠臣蔵をモチーフに、夢いっぱいのフィクションを織り交ぜた物語。日本に似た国の元禄時代風で、松の廊下事件やらタイムリープやら!? 一見、想像もできない、宝塚らしいエンターテイメントがたっぷりです。

 花組の歴史と伝統を振り返り、輝く未来が見えるショーとともに、華やかな舞台となりました。(以下、ネタバレがあります)

大胆な衣装も着こなす柚香

『元禄バロックロック』公演から、柚香光=岸隆子 撮影拡大『元禄バロックロック』公演から、柚香光=岸隆子 撮影

 開演前には幕いっぱいに映し出されたたくさんの時計が時を刻むのに、まず圧倒されました。元禄時代らしく数字が難しい漢字表記で、右上には開演までのカウントダウンが始まっているのも粋な試みでしょうか。ただの時代物ではなく、かといって純粋なSFでもなさそうですが……。

――国際都市エド、将軍ツナヨシ(音くり寿)の治世。松の廊下で、赤穂藩主タクミノカミ(聖乃あすか)がコウズケノスケ(水美舞斗)に斬りかかる事件が起こる。城内を騒がせた罪でタクミノカミは切腹、赤穂藩は取り潰しの沙汰が下されるが、コウズケノスケだけは咎めを受けることなく、権勢を奮い続けていた。そんな中、元赤穂藩士の時計職人クロノスケ(柚香)は、ある日、偶然にも時を戻せる時計を発明したことから賭場に入り浸り、いかさまで大儲けしては堕落した日々を送っていた。

 舞台は、海外の最先端科学を取り入れた、日本とよく似た架空の国。百花繚乱のバロック文化が形成された夢のある世界らしく、登場人物の衣装が実に華やかです。特に主人公クロノスケがすごい。どこの国でもない、いつの時代でもない、和装に大胆なアレンジを加えた衣装をここまでカッコよく着こなせるのは、柚香さんならではでしょう。

 時を戻す時計なんて、まさに人類の夢。そんなものを手に入れたら、博打に手を染めてしまうのも無理はありません。クロノスケも案の定、荒稼ぎしてしまうのですが、なぜか女性に対しては作動せず……!? このカラクリはのちほど明かされていきますのでお楽しみに。

 柚香さんのナチュラルな演技は、クロノスケの侍魂や素直な性格が、そのまま優しく表現されています。新しく相手役となった星風さんとの相性も抜群で、並びのビジュアルもときめき指数の高さも予想以上となりました。

◆公演情報◆
『元禄バロックロック』
『The Fascination!』-花組誕生100周年 そして未来へ-
2021年11月6日(土)~12月13日(月) 宝塚大劇場
2022年1月2日(日)~2月6日(日) 東京宝塚劇場
公式ホームページ
[スタッフ]
『元禄バロックロック』
作・演出:谷貴矢
『The Fascination!』
作・演出:中村一徳

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筆者

さかせがわ猫丸

さかせがわ猫丸(さかせがわ・ねこまる) フリーライター

大阪府出身、兵庫県在住。全国紙の広告局に勤めた後、出産を機に退社。フリーランスとなり、ラジオ番組台本や、芸能・教育関係の新聞広告記事を担当。2009年4月からアサヒ・コム(朝日新聞デジタル)に「猫丸」名で宝塚歌劇の記事を執筆。ペンネームは、猫をこよなく愛することから。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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