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『ロッキー・ホラー・ショー』に出演!昆夏美インタビュー(下)

誰もが前回よりも面白くしようと思っている

橘涼香 演劇ライター


昆夏美インタビュー(上)

楽しんでお稽古されている皆さん見ると闘志が湧く

──いま、お話にも出ましたフランク役の古田さんや、ブラッド役の小池徹平さんをはじめ、作品経験者の方々と共演されていかがですか?

 皆さん作品を経験されている強みは本当に大きいのですが、その上で前回よりも面白くしよう、より楽しんでもらえるようにしようと皆さんが思っておられるんだなというのもすごく感じています。これは経験されているからこそ出てくる案だなと思えるものが、皆さんからどんどん出てくるので、取り残されないようにそこについていくのが必死です。そこには当然不安もありますが、ついていかなきゃという自分の意欲、原動力にもなったりしますし、皆さんが本当に楽しんでこの作品のお稽古をやられているのを間近で見ていると闘志が湧くというか。自分も楽しんでこの世界観にどっぷり入り込んだ方が、やりやすい作品だな思うんです。ただ小池さんは当初「一緒に頑張ろうね!」と言ってくださっていたのですが進化のスピードがすごくて!爆走してだいぶ向こうに行ってしまったので、今はすごく焦って追いかけている状態です(笑)。でも皆さんがとっても優しくて、お稽古場の空気が本当にいいのでやりやすいです。

昆夏美=岩田えり 撮影拡大昆夏美=岩田えり 撮影

──お客様もコスプレして来場されるなど、この世界に参加するつもりで観劇される方か多い中で、今回はコロナ禍ということで歓声があげられない分、グッズなどにも工夫があるそうですね。

 そうなんです。私もまだ実際には手にできていないのですが、ボタンを押すと歓声の音が出るグッズもあると伺っていて、こうしたものはコロナ禍でなかったら生まれなかっただろうなと思いますし、この時代のなかで精いっぱいお客様と舞台との関わり方を考えてくださっているんだなというのを、変わっていくんだろなというのを、すごく感じました。

この楽曲にハマる声の出し方がある

──特に今、どうしても色々我慢しなければいけないことが多いので、こういう発散できる作品はおそらく一番求められているではないかと思いますが、そのなかで、歌唱力に大きな定評のある昆さんにとって、この作品の楽曲はいかがですか?

 そんな定評なんてとてもおこがましいですが、やっぱりミュージカルの歌唱というものが少なからずあるとは思っていました。王道と言っていいのかはわかりませんけれども、これまで出演させていただいてきた作品では、そのミュージカル唱法をきちんとやっていればお客様に届くし、楽曲の良さも伝わるものを歌わせていただいてきたのかなと。

 でも今回はロックテイストというか、歌い方も全く異なっていて、特にジャネットは初登場時と、後半で性に開花してからは、この子変わったわというぐらいの歌声の変化がないといけないでしょうし、そういう意味では歌唱のジャンルも変えていかなきゃと思っているんです。そう考えた時に、ロックテイストの歌をこれまであまり歌ってきていなくて、歌唱指導の方が歌ってみてくださるとすごくかっこいいので、こういう感じかと思いながら歌っている最中です。この楽曲にハマる声の出し方があると思っているので、そこも新しい挑戦ですね。

昆夏美=岩田えり 撮影拡大昆夏美=岩田えり 撮影

──では新しい歌い方を、ある意味会得されているんですね?

 あくまでジャネットとしての楽曲を歌うにはということのなかで、ではあるのですが、色々試しています。感覚的な問題なのですが、やはり『ロッキー・ホラー・ショー』の楽曲を綺麗に歌われても違うだろうな、何よりキャラが大事だなと思っていて。ロックテイストの楽曲であること。ジャネットが元々ハッピーガールであること。そして後半でガラッと人が変わっていくこと。その三つの点が今まであまりなかったので、この歌唱の方が合っているだろうなというものを探しています。

◆公演情報◆
パルコ・プロデュース2022 『ロッキー・ホラー・ショー』
大阪:2022年1月21日(木)~1月23日(日) 森ノ宮ピロティホール※公演終了※
広島:2022年1月29日(土)~1月30日(日) 上野学園ホール※公演終了※
北九州:2022年2月4日(金)~2月6日(日) 北九州芸術劇場・大ホール
東京:2022年2月12日(土)~2月28日(月) PARCO劇場
※神奈川公演は中止になりました。
公式ホームページ

[スタッフ]
脚本・作詞・作曲:リチャード・オブライエン
演出:河原雅彦
翻訳:高橋ヨシキ
訳詞・音楽監督:ROLLY
振付:MIKEY(from 東京ゲゲゲイ)
[出演]
古田新太、小池徹平、ISSA、昆夏美、フランク莉奈、峯岸みなみ、東京ゲゲゲイ、TACCHI、GENTA、P→★、UFO、武田真治、 ROLLY、岡本健一 ほか


〈昆夏美プロフィル〉
2011年『ロミオ&ジュリエット』ヒロイン・ジュリエット役に抜擢されてプロデビュー。その類まれな歌唱力を武器に、その後も、「ハムレット」オフィーリア役など大作で次々にヒロインを務める。近年の主な舞台出演作に、『ドッグファイト』、『The Last 5 Years』、『マリー・アントワネット』、『⼈類史』、『星の王子さま』、『ロカビリー☆ジャック』、『レ・ミゼラブル』、『アダムス・ファミリー』などがある。7月から、ミュージカル『ミス・サイゴン』への出演が決まっている。
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筆者

橘涼香

橘涼香(たちばな・すずか) 演劇ライター

埼玉県生まれ。音楽大学ピアノ専攻出身でピアノ講師を務めながら、幼い頃からどっぷりハマっていた演劇愛を書き綴ったレビュー投稿が採用されたのをきっかけに演劇ライターに。途中今はなきパレット文庫の新人賞に引っかかり、小説書きに方向転換するも鬱病を発症して頓挫。長いブランクを経て社会復帰できたのは一重に演劇が、ライブの素晴らしさが力をくれた故。今はそんなライブ全般の楽しさ、素晴らしさを一人でも多くの方にお伝えしたい!との想いで公演レビュー、キャストインタビュー等を執筆している。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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