玉川奈々福(たまがわ・ななふく) 浪曲師
横浜市生まれ。出版社の編集者だった94年、たまたま新聞で浪曲教室のお知らせを見て、三味線を習い始め、翌年、玉川福太郎に入門。01年に曲師から浪曲師に転じ、06年、玉川奈々福の名披露目をする。04年に師匠である福太郎の「徹底天保水滸伝」連続公演をプロデュースして大成功させて以来、数々の公演を企画し、浪曲の魅力を広めてきた。
※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです
新潟の高田世界館、門付け芸にも思いをはせて
立春は過ぎましたが、寒さは厳しいですね。お見舞い申し上げます。今年初の旅日記です。
疫病猖獗(しょうけつ)いまだ収まらぬなか、今年はどれくらい旅ができるかなあと思いつつ。
昨年末の、仕事おさめも、旅でした。
一昨年から毎年開催していただいている「浪曲映画祭」。
映画の源に語り芸あり。さまざまな形で浪曲と縁のある映画を集め、実演と合わせるこの企画。昨年は地方公演もたくさんありました。
1月には、松本市のまつもと市民芸術館と沖縄は那覇市の桜坂劇場。
2月に川崎市の川崎アートセンター。
9月は大分市のシネマ5で公演したあと、熊本市のDenkikan。
10月には山口市、山口情報芸術センター。
11月は高崎市の高崎電気館と尾道市のシネマ尾道、鹿児島市のガーデンズシネマ。
12月は横浜市のシネマリンと、そして、年末28日に開催されたのが、新潟の上越市・高田世界館での「映画×浪曲」でした。
12月28日。年末で混み始めていた北陸新幹線。一行は3人。奈々福と、曲師の沢村豊子師匠、後見として豊子師匠の三番弟子の沢村まみ。長野までは「なんだ、そんなに雪降ってないじゃない」と思っていたのに、長野を過ぎたとたんに、風景が変わりました。
車窓が一面真っ白に。
雪深い上越妙高の駅に降り立ち、お迎えの車に乗って着いた「高田世界館」は、日本で一番古い映画館で、百年以上の歴史があるそうです。
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