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“セクハラ後”の映画『ある職場』の険しすぎる会話が放つメッセージ

二ノ宮金子  フリーライター

被害者、同僚、上司に対する批難、言葉の応酬

『ある職場』 © 2020 TIMEFLIES Inc.拡大『ある職場』 © 2020 TIMEFLIES Inc.

 大手ホテルチェーン勤務の大庭早紀(平井早紀)が上司から受けたセクシャル・ハラスメント。早紀は被害者であるにもかかわらずSNSで身元をばらされ言われなき誹謗中傷を浴びていた。ホテル従業員の士気は落ち、その暗い雰囲気を打破しようと、早紀とスタッフたちは社員用保養所へと2泊3日の小旅行に出かける。しかし、楽しいはずの旅行は、仲間同士の疑心暗鬼から多くの対立を生み……。

『ある職場』 © 2020 TIMEFLIES Inc.拡大『ある職場』 © 2020 TIMEFLIES Inc.

 セクハラ被害者の早紀、ゲイカップルだとこの小旅行でカミングアウトした拓と修、職場の内外の女性に手を出している野田、正義感あふれる先輩女性の木下、早紀に好意を寄せる御所と小林、特別参加したフリーライターの小津、今回の問題をなんとかとりなそうとする女性上司の牛原……劇中、被害者のみならず同僚、上司に対する批難までも続出し、言葉の応酬はエスカレートしていく。

 「いつまで甘えてんの? 悲劇のヒロインづらすんじゃねえよって感じですよ」

 「そこまでのことかなあ。……ちょっとお尻とか軽く触っただけなのに。……暴行罪とか殺人罪とか重い罪だっていっぱいありますけど、セクハラ罪ってないじゃないですか」

 「いつも部下守りたいって言うけど、

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筆者

二ノ宮金子

二ノ宮金子 (にのみや・きんこ) フリーライター

カルチャー雑誌などの編集者、ライターを経て、フリーに。映画、本、食、温泉などを中心に執筆。関心領域は、貧困、不登校、子どもの病気なども。主な資格に、美容師免許、温泉ソムリエ、サウナ・スパ健康アドバイザーなど。ツイッターは、 https://twitter.com/kinko_ninomiya

※プロフィールは、論座に執筆した当時のものです