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人形浄瑠璃の地へ【徳島編】女流義太夫との競演

「女の情念」を二様の語り芸で

玉川奈々福 浪曲師

いざ、人形浄瑠璃の地へ

 コロナの感染状況は高止まり。なかなか劇的には下がりません。

 そんな状況にもかかわらず、呼んでくださる場所があります。ありがたい。

 年明けてから、福岡、徳島、島根、高知……と旅をしました。

 その中で、今回は徳島と島根のお話。

 その共通項は……「人形浄瑠璃」!!!

 「人形浄瑠璃」とは、日本の伝統芸能の一つ。人形遣いが人形を遣ってお芝居をする人形劇なのですが、筋は、上手側(舞台向かって右)の「床(ゆか)」に、「義太夫節」を語る太夫と三味線が座っていて、その二人が語ることで物語が進行します。

拡大最もよく知られ、世界無形文化遺産にも登録されている人形浄瑠璃の文楽。人気演目の『曽根崎心中』=大阪・国立文楽劇場、2005年撮影
 大阪の国立文楽劇場と、東京の国立小劇場で定期的に公演している「文楽」が、見られる機会の一番多いものかと思いますが、実は全国各地に人形浄瑠璃があります。

 徳島にも、島根にも、ある。楽しみっ!!!

 今回は、その【徳島編】。

 徳島県は人形浄瑠璃にとっては特別な県です。

 農村舞台が、全国で一番多い県なんですっ!!!

 ……WHAT IS 「農村舞台」?

 以下、「阿波農村舞台 阿波人形浄瑠璃 ボランティアガイド」のサイトの文章を引きます。

 村の鎮守の神社では、豊作祈願や豊作感謝の祭りが行われ、農民は供え物だけでなく、歌や踊りなどの芸能も奉納しました。
 この奉納芸が盆踊りから人形芝居に移行していったのですが、常に専門の人形座を呼ぶ経済的余裕がないため、農民は自分たちで人形操りを稽古する練習場所として農村舞台を造ったのです。お金を出す人、材料を提供する人、労力や技術を提供する人などすべての村人が協力し、村の共有地である神社の境内に建設されました。
 阿波の農村舞台では村人たちが春秋の祭りの奉納芸として人形浄瑠璃芝居などを上演したほか、村人の集会場や祭りの酒盛りの場、だんじりの保管倉庫など地域によりさまざまな用途に使われていたようです。昭和40年代前半に行われた農村舞台の調査では、全国に1921棟の農村舞台が存在するうち、徳島県は240棟(現存舞台209棟、廃絶舞台31棟)と最も多く残っていました。また全国的にはほとんどが歌舞伎系の舞台形式であるのに対し、徳島県内では歌舞伎系はわずか1棟で、他の239棟は浄瑠璃語りが座る太夫座の付いた人形芝居系という大きな特徴を持っています。つまり全国の人形芝居系の農村舞台の大半が徳島に集中しており、いかに徳島で人形浄瑠璃が盛んであったかをうかがい知ることができます。(阿波農村舞台 阿波人形浄瑠璃ボランティアガイドのサイトより)

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筆者

玉川奈々福

玉川奈々福(たまがわ・ななふく) 浪曲師

横浜市生まれ。出版社の編集者だった94年、たまたま新聞で浪曲教室のお知らせを見て、三味線を習い始め、翌年、玉川福太郎に入門。01年に曲師から浪曲師に転じ、06年、玉川奈々福の名披露目をする。04年に師匠である福太郎の「徹底天保水滸伝」連続公演をプロデュースして大成功させて以来、数々の公演を企画し、浪曲の魅力を広めてきた。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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