2022年04月06日
3月31日の「太田光のつぶやき英語」(Eテレ)は、米アカデミー賞の話題(ほぼウィル・スミス氏の平手打ち事件)から始まった。Twitterの投稿を二つ紹介、一文ずつピックアップし、読んで、訳すという進行。
Maria Shriverは「Love is not violent」(愛は暴力的じゃない)とつぶやいていた。Judiのつぶやきは「There is nothing sexy to me about not being able to control your temper」(感情を抑えられないなんて、ちっともセクシーじゃない)だった。
Maria&Judi(マリジュディ!)という2人の女性の投稿、どちらもすごく腑に落ちた。今回のWill SmithとChris Rock(=プレゼンターのコメディアン)によるhappening(と「つぶやき英語」は言っていた)を見て、こう思っていたからだ。「愛情マッチョと単純マッチョ、どっちもノーサンキュー」。
ということで、3月27日(現地)のアカデミー賞授賞式。日本でも話題のこの騒動、ざっくりとおさらいしてみる。
この出来事についての受け止め方が日米で違う、という指摘がある。アメリカはウィル氏批判が強く、日本はウィル氏擁護。その差だという。アメリカは、暴力を否定する意識というか規範がある。日本はそこよりも、「家族思い」を評価する。そんな解説をたくさん見たり聞いたりした。
確かに、同賞の主催団体・米映画芸術科学アカデミーの対応もそうだ。日本なら「両者から事情聴取」となりそうだが、専らウィル氏が対象で「4月の理事会であらゆる懲戒処分を行うことができる」と表明(3月30日)、クリス氏は「ウィル氏を刑事告訴しない」という位置にいる。ウィル氏自らが同会の退会を表明した(4月1日)のも、アメリカ的ということなのだろう。
一方、日本では「妻のため」のウィル氏を擁護するだけでなく、「病気を揶揄したクリス氏は不問なのか」といった声も多いようだ。この問題を取り上げた4月3日放送の「ワイドナショー」でも、そういった反応を紹介していた。コメンテーターの武田鉄矢氏は、合戦や斬り合いシーンのある大河ドラマが日曜午後8時に放送されているという話をし、「好きだよね、日本人は(織田)信長とか」と言っていた。「暴力」を「情」で読み解く国民性の指摘だったろう。
ただしアメリカとて一枚岩ではなく、
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