
「家政婦のミタ」「過保護のカホコ」など数々の大ヒット作品を生み出してきた稀代の脚本家・遊川和彦が監督を務め、2020年3月に公開された映画「弥生、三月 ー君を愛した30年ー」が、ミュージカル『弥生、三月 ー君を愛した30年ー』として、4月21日~24日 東京・サンシャイン劇場、4月27日~28日 京都・京都劇場、5月5日 愛知・名古屋市公会堂、5月7日~8日 大阪・サンケイホールブリーゼにて上演される。
高校時代に出会い、運命で結ばれた二人の30年を、3月だけで切り取った激動のラブストーリーが、 オリジナルミュージカル楽曲と共にピアノ演奏で描きだされる舞台になっている。
そんな作品でヒロイン・結城弥生を演じる田村芽実が、作品に向かう思い、30年の思いを繋ぐ山田太郎を演じる林翔太はじめ共演者のこと、また自身の3月の思い出などを語ってくれた。
皆から影響を受け、私からも影響をもたらせるように

田村芽実=中村嘉昭 撮影
──いま、作品について感じている印象や魅力から教えていただけますか?
本当に盛りだくさんの作品だなと思っています。と言うのも30年あまりの年月を、僅か2時間ほどの上演時間のなかで演じていく作品なので、出演のお話をいただいた時から、きっとそこが一番の課題になるだろうし、とても大変な挑戦だなと思っていました。でも台本を読み進めていくうちに、一人の女性の30年余りの人生を演じ、林翔太さんと共にそれだけの長い期間に渡るお芝居のやりとりをするということが、とても楽しみになっていきました。今日これからはじめてシーンのお稽古をするのですが(※取材は3月末)昨日からずっとワクワクしていたくらい、いまはこの作品に関われることが楽しみです。
──その30年あまりの人生を演じる、結城弥生役についてはいかがですか?
映画も見させていただいたのですが、元々弥生という女性のなかには一本の太い芯があると思いますが、そのなかでも高校時代を共にした渡辺サクラと山田太郎の存在が弥生にとって大きいんだろうなと。やっぱりサクラとの出会いと別れを経験したことで、弥生自身が更に強くなった。作品の中にも出てきますけれども、『奇跡の人』のサリバン先生のようになりたいと目指すまでになるのは、サクラとの約束や、太郎の存在に影響を受けたからこそだと思うので、私もまず舞台上で皆と会話をして、皆から影響を受けて、私からも皆に影響をもたらせるようなやり取りがしたいなと思っています。心で繋がりたいです。

田村芽実=中村嘉昭 撮影
──山田太郎役を演じる林翔太さんとの共演で楽しみにしていることは?
『イン・ザ・ハイツ』というミュージカルでもご一緒させていただいていて、その時も相手役になる関係性の役柄を演じているのですが、私は林翔太さんを俳優としてはもちろん、人間として尊敬しているんです。ですから今回30年の月日を重ねる役柄を演じるのが林さんだとお伺いしたときにはとても嬉しかったです。『イン・ザ・ハイツ』でも二人でお芝居のことをたくさんお話しながら作っていった記憶が強くありますから、今回も深いところまで二人で掘り下げて、詰めていきたいと思っています。
──二人の親友でドラマのキーパーソンでもあるサクラ役の岡田奈々さん、太郎の息子のあゆむ役の神里優希さんについてはどうですか?
神里優希さんとも昨年末のミュージカルで共演させていただいているのですが、その時はほぼ絡みがない役柄だったんです。でもカンパニー全体がとても仲が良かったので楽しい思い出がたくさんありますし、それは大人数の舞台でしたから今回のような少人数で作っていく作品でご一緒するのは初めてなので、また違った形の、新しいやり取りができるんじゃないかなと期待しています。サクラ役の岡田奈々さんとはまだお目にかかれていないのですが、私、AKB48さんの歌やダンスに、最近になってすごくハマっていて!
──そうなんですね!
はい!ですから、色々な映像などをかなり見ているので、早くお会いして「見ています!大好きです!」と言いたいんです!
──それは弥生とサクラ役を演じるのに素晴らしいタイミングですね。
はい、とても楽しみです!
◆公演情報◆
『弥生、三月 ー君を愛した30年ー』
東京:2022年4月21日(木)~24日(日) サンシャイン劇場
京都:2022年4月27日(水)~28日(木) 京都劇場
名古屋:2022年5月5日(木・祝) 名古屋市公会堂
大阪:2022年5月7日(土)~8日(日) サンケイホールブリーゼ
公式ホームページ
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[スタッフ]
原作:遊川和彦
脚本・作詞・演出:菅野こうめい
音楽:坂部剛
[出演]
林翔太、田村芽実、岡田奈々、神里優希
Kizuku、大倉杏菜
ピアノ生演奏:安藤菜々子
テーマ曲:「初恋」(平井真美子)
〈田村芽実プロフィル〉
2011年ハロー!プロジェクト、スマイレージ(14年、アンジュルムに改名)としてデビュー。高い歌唱力と表現力で、グループの中核を担うメンバーとして活動。2016年、夢であった女優の道を志すため同グループを卒業。卒業後は、女優・ソロシンガーとして着実な歩みを進めている。近年の主な舞台出演作に、unrato#8『薔薇と海賊』、『GREASE』、『ジェイミー』、『IN THE HEIGHTS イン・ザ・ハイツ』など。7月には、音楽劇『クラウディア』への出演が決まっている。
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