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「ミス・アメリカ」リンダ・ロンシュタットが残したメッセージ

印南敦史 作家、書評家

音楽的好奇心の塊

『リンダ・ロンシュタット サウンド・オブ・マイ・ヴォイス』 ©LR Productions, LLC 2019 – All Rights Reserved拡大『リンダ・ロンシュタット サウンド・オブ・マイ・ヴォイス』 ©LR Productions, LLC 2019 – All Rights Reserved

 ともあれリンダ・ロンシュタットは、思春期まっただなかにあった私にとっても欠かすことのできない存在だったわけだ。だから、その半生を時系列に沿って振り返った映像を観ていると、当時の自分の日常の悩み、恋愛のこと、あるいはつまらない失敗までが記憶に蘇ってきてしまうのである。

 だが極論をいえば、少なくとも私にとっては、1970年代こそが“リンダ・ロンシュタットの時代”だった。1980年代になってからは彼女との間に距離ができていくのだが、おそらくそこには2つの理由がある。

 まずひとつ目は、個人的な事情である。70年代後期以降はニュー・ウェイヴに傾倒し、80年代に入るとヒップホップに大きく感化された。そのころすでにウェストコースト・ロック全盛期は終わっていたし、好き嫌い以前に聴く機会、あるいは聴く理由がなくなっていったのだ。早い話が時代の流れである。

 そしてもうひとつは、

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筆者

印南敦史

印南敦史(いんなみ・あつし) 作家、書評家

1962年、東京生まれ。広告代理店勤務時代に音楽ライターとなり、音楽雑誌の編集長を経て独立。「ダ・ヴィンチ」「ライフハッカー(日本版)」「東洋経済オンライン」「ニューズウィーク日本版」「サライ.JP」「WANI BOOKOUT」など、紙からウェブまで多くのメディアに寄稿。著書に『世界一やさしい読書習慣定着メソッド』(大和書房)、『人と会っても疲れない コミュ障のための聴き方・話し方』(日本実業出版社)、『書評の仕事』 (ワニブックスPLUS新書)など多数。新刊に『遅読家のための読書術──情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣』(PHP文庫)、読書する家族のつくりかた──親子で本好きになる25のゲームメソッド』(星海社新書)。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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