メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

news letter
RSS

「歌詞の人」尾崎豊没後30年に思う、“先輩”山田かまちと岡真史の道筋

印南敦史 作家、書評家

 2022年4月25日は、尾崎豊の没後30年にあたるそうだ。正直なところ、「もうそんなに経つのか」と思わざるを得ない。しかしいずれにしても、いまなおその影響力が残っており、根強いファンが存在するというのは驚くべきことである。

 などとわかったようなことを書いてはいるものの、実をいうと私は彼の熱心なファンだったわけではない。したがって、偉そうなことを主張する資格などないのだ。1983年のデビュー・アルバム『十七歳の地図』にはかなりの衝撃を受けて熱心に聴いていたが、それは同作がリリースされた直後のことで、つまり本格的にブレイクする以前のことだった。

 そう、私の記憶が間違っていなければ、リリース当初の尾崎はさほど話題になっていなかったのだ。評価されるようになるまでには、少し時間があったということだ。1985年のセカンド・アルバム『回帰線』から「卒業」がヒットしたあたりから、評価が高くなっていったような気がする。

 以後、彼の存在感はさらに大きくなり、ときに宗教的にすら見えるようになった。ところがファン層が広がれば広がるほど、神格化されればされるほど、私は彼から離れることになったのだ。あくまで『十七歳の地図』に魅了されたにすぎず、カリスマ性を求めていたわけではなかったからだ。

 そのため、偉そうなことは書けないのである。とはいえ、日本の音楽シーンに彼が大きななにかを残したことだけは事実だ。そこでここでは、あくまでも私の目から見えた尾崎豊についてのあり方を記してみたい。

尾崎豊(1965年11月29日─1992年4月25日)=Teruhisa Tajima,Isotope拡大尾崎豊(1965年11月29日─1992年4月25日)=Teruhisa Tajima,Isotope

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。


筆者

印南敦史

印南敦史(いんなみ・あつし) 作家、書評家

1962年、東京生まれ。広告代理店勤務時代に音楽ライターとなり、音楽雑誌の編集長を経て独立。「ダ・ヴィンチ」「ライフハッカー(日本版)」「東洋経済オンライン」「ニューズウィーク日本版」「サライ.JP」「WANI BOOKOUT」など、紙からウェブまで多くのメディアに寄稿。著書に『世界一やさしい読書習慣定着メソッド』(大和書房)、『人と会っても疲れない コミュ障のための聴き方・話し方』(日本実業出版社)、『書評の仕事』 (ワニブックスPLUS新書)など多数。新刊に『遅読家のための読書術──情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣』(PHP文庫)、読書する家族のつくりかた──親子で本好きになる25のゲームメソッド』(星海社新書)。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

印南敦史の記事

もっと見る