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加藤和樹&朝夏まなとインタビュー(下)、『THE Roots2022~Kazuki Kato×Manato Asaka~』

同い年の2人が“Roots”を辿り、オーケストラにのせて歌うコンサート

真名子陽子 ライター、エディター


加藤和樹&朝夏まなとインタビュー(上)

――朝夏さんが宝塚歌劇を知ったのはいつ頃ですか?

朝夏:中学2年生の終わり、3年生に上がる前の春休みです。

――では、1年後に音楽学校へ入学されたんですね!?すごいなあ…。

朝夏:本当に何も知らない状態で合格できたんですよね。

加藤:そんな感じでなれるものじゃないでしょ! でも、そこで人生が決まるってすごいね。

朝夏:今、考えたら本当に……。ずっとクラシックバレエをしていたんですけど、安室奈美恵さんのダンスが大好きで振り起しをして踊ってました。

加藤和樹(左)と朝夏まなと拡大          加藤和樹(左)と朝夏まなと

――受験には声楽があると思うのですが、それはどうされたんですか?

朝夏:中学校の音楽の先生に見てもらっていました。

――なるほど…。

朝夏:宝塚に入って良かったことはたくさんあるんですけど、安室奈美恵さんが『エリザベート』を観に来てくださったんです。あの時は、本当に夢じゃないかと思いました。宝塚に入って良かった!(笑)、って思いました。

――安室さんが観に来られたこともすごいなと思いますが、宝塚を知って1年後に入学したこともすごいことですよ。

朝夏:笑い話になるんですけど、受験スクールというのがあるんですね、宝塚に入るための。受験の時に、どこのスクールから来たのかという話が飛び交っていたんです。私も一つ上の先輩からどこのスクールかを聞かれて、宝塚では出身校をスクールって言うんだと思って、「〇〇〇中学校です!」って答えたんです。

 (爆笑)

朝夏:受験スクールがあることを知らなかったんです。

加藤:ジュニアハイスクールだと思ったんだ!それでトップスターになるんだからね。僕は音楽の授業が嫌いで、テストで10点取ったからね。

朝夏:(笑)、どうやったら10点を取れるの?

加藤:この曲を聞いて感想を書きなさいという問題で。そこだけで10点取ったの。記号の問題とか全部×だったからね、音楽のテストじゃなくてもはや感想文だよね。

朝夏:その人が武道館でコンサートをするんですから‼

加藤:歌うことは好きだったから、合唱コンクールの時はやる気を出してましたよ。歌うことは純粋に好きだったからね。

――でもギターで曲を書いたりしていますよね。

加藤:それは20歳くらいからですよ。高校のギターの授業はホント、嫌いでした。歌うようになってからギターを弾こうとしたけれど、その時も一度挫折してますから。Fのコードが押さえられなくて、やってられるか!って(笑)。しばらく経って久しぶり弾いてみたらFが押さえられるようになっていて、そこから抵抗がなくなりいろんなコードを覚えるようになって。そうしたらギターを弾くことが楽しくなってきて、ちょっとずつ弾けるようになっていきました。

後ろで踊っているだけで幸せだったんです

朝夏まなと拡大          朝夏まなと

――朝夏さんは歌うことは好きだったんですか?

朝夏:いえ、嫌いでした。宝塚に入って踊れたら良いと思っていたので。音楽学校の1年生の時、あまりにも歌が酷すぎて、声楽の先生から個人レッスンに来なさいと言われて行き始めたのですが、やっぱり嫌いで。歌うことはずっと苦手でコンプレックスでした。でも、劇団に入ったら歌わなくちゃいけなくて。

加藤:歌劇団だもんね、ダンスグループじゃないからね。

朝夏:私は後ろで踊っているだけで幸せだったんです。でも歌わざるを得ない状況になっていって、その時は学校時代にもっと真面目にやっていたら良かったって思いました。ずっと成績も悪かったので、加藤さんの10点を笑えない…。

――そうだったんですね。好きになる瞬間はなかったんですか?

朝夏:好きになれたのは理想とする歌い方に近づいていると自覚できた時です。それまで、もう歌いたくないってトラウマになったりしていたんですけど、少し宝塚を離れて、それこそ安室さんの曲や、当時、東方神起にはまっていたので、韓国の曲を聞くようになると世界が広がって、それから歌もおもしろいかもって思うようになったんです。男性が歌う曲などは、どういう声の出し方をしてるんだろうって研究のひとつとして聞いていました。2番手くらいからかな、歌が好きかも?って思えるようになったのは。

――宙組に組替えされてから?ですね。密かに思ってました、朝夏さんの歌が変わったと…。

朝夏:環境が変わって、ほとんどの方が初めて会う方でしたので、みんなも自分のことを知らないから、だったらさらけ出して行っちゃえ!という開放感があったんだと思います。それまではどこか声にもストッパーをかけていたんだと思うんです。それがなくなって歌うことが楽しくなったんだと思います。

――宙組へ組替えされてから増々素敵になられたんですよ!

加藤:(笑)、ただのファンになってるじゃないですか⁉

――すみません! でも、お2人のお話を聞いていると、苦手なことでも楽しいと思った瞬間に道が開けるんでしょうね。

加藤:そうかもしれませんね。音楽をやる前はほぼ毎日カラオケボックスへ行って歌ってましたからね。遊びと言えばカラオケ。ストレスを発散したり、友達との仲を深める場所だったり。友達が振られたら失恋ソングを歌って。歌わない日はなかったですね。お互い歌うことが職業になるなんて思ってなかったよね。

朝夏:ホントに! 今、ストレートプレイに出させていただいているのですが、歌がないと歌いたくなっちゃうんです。だから家で「バカににしないでよー」って歌ってます(笑)。

◆公演情報◆
『THE Roots 2022~Kazuki Kato×Manato Asaka~』
大阪:2022年6月25日(土)~26日(日) 住友生命いずみホール
東京:2022年7月2日(土)~3日(日) 紀尾井ホール
※チケットの一般販売:4月30日10:00にスタート
公式ホームページ
[出演]
歌:加藤和樹、朝夏まなと
指揮:山下康介
演奏:THE Roots チェンバーオーケストラ
〈加藤和樹プロフィル〉
 2005年ミュージカル『テニスの王子様』で脚光を浴びる。翌年Mini Album「Rough Diamond」でCDデビュー。音楽活動と並行し、舞台・ミュージカル・映像作品にも多数出演。俳優・声優としても活躍の場を広げている。近年の主な出演作品は、『冬のライオン』、『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』、『ジャック・ザ・リッパー』、『マタ・ハリ』、『BARNUM』、『ローマの休日』など。第46回菊田一夫演劇賞 演劇賞を受賞。7月22日~26日にはコンサート「Kazuki Kato NAKED 2022」を開催。5月~ミュージカル『るろうに剣心』、9月~『裸足で散歩』、2023年1月~『キングアーサー』への出演が決まっている。
オフィシャルサイト
公式twitter
〈朝夏まなとプロフィル〉
 2002年宝塚歌劇団入団。花組へ配属。2012年宙組へ組替えし、2015年宙組トップスターに就任。2017年『神々の土地/クラシカル ビジュー』で宝塚歌劇団を退団。退団後はミュージカルを中心に活躍中。近年の主な出演作品は、『マイ・フェア・レディ』、『王家の紋章』、『メリリー・ウィー・ロール・アロング』、『BARNUM』、『ローマの休日』など。第45回菊田一夫演劇賞 演劇賞を受賞。『こどもの一生』出演中。9月~『モダン・ミリー』、11月~『天使にラブ・ソングを〜シスター・アクト〜』への出演が決まっている。
オフィシャルサイト
公式instagram

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筆者

真名子陽子

真名子陽子(まなご・ようこ) ライター、エディター

大阪生まれ。ファッションデザインの専門学校を卒業後、デザイナーやファッションショーの制作などを経て、好奇心の赴くままに職歴を重ね、現在の仕事に落ち着く。レシピ本や観光情報誌、学校案内パンフレットなどの編集に携わる一方、再びめぐりあった舞台のおもしろさを広く伝えるべく、文化・エンタメジャンルのスターファイルで、役者インタビューなどを執筆している。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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