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『室温~夜の音楽~』主演、古川雄輝インタビュー(下)

自分が納得できるまでやり続けたい

米満ゆうこ フリーライター


古川雄輝インタビュー(上)

全部諦め始めたら、「ただの仕事」になってしまう

――はっきりと自己主張されるのは、カナダやニューヨークで暮らした経験が長いからでしょうか。

 それはありますね。思ったことを言うのは向こうではあたり前で、言わないとダメだという価値観だと思います。

――譲れない部分は、ご自身でも変えたくないところですか?

 この仕事をしていなかったらそうは思わないですね。プライベートでそうなることはゼロなんです。仕事を真剣にやっているんで、譲れないものが出ちゃうんですが、まぁ、いいことはないですね(笑)。

古川雄輝=久保秀臣 撮影拡大古川雄輝=久保秀臣 撮影

――譲りすぎても自分がなくなってしまうので、いいことだとは思います。

 そういうことを理解してくださる方の舞台、もしくは映像のお仕事をしたいと思っています。

――監督や演出家とのディスカッションは、かなり白熱しそうですね。

 はい、かなり白熱しますね。

――諦める時もあるのですか。

 ないですね(笑)。

――(笑)、貫く姿勢が羨ましいです。私は、かなり捨ててしまったところなので……。

 捨てたほうが楽なんですけどね(笑)。

古川雄輝=久保秀臣 撮影拡大古川雄輝=久保秀臣 撮影

――納得できないのは自分の気持ちの問題でしょうか。

 例えば、「ここで見る」というシーンも、理由があるからこう見てと言われると演じやすいんですが、納得できなかったら理由を作って芝居をしなきゃいけない。そこは徹底的に話し合わないと、全部諦め始めたら、「ただの仕事」になってしまう。面白さがゼロだったら、こんな大変な仕事を選んでいないと思います。

――確かに、「ただの仕事」とは考えたくないですよね。でも大変でしょう。

 この仕事が楽しいと思える人は相当に芝居がうまい人だと思うんです。うまいから面白い。自分もそのぐらいうまかったら、毎日楽しいんだろうけど、そうはいかないですね(笑)。

――前に、日本でベースを固めてから、海外で英語を使った作品に挑戦したいとおっしゃっていましたが、今はいかがですか。

 以前、『家康と按針』という舞台を日本とイギリスでやってそれはすごく大きかったですね。イギリスでも評価していただいた。向こうは厳しくて、ダメだったら一つ星にされるんですけど、四つ星にしてもらえたんです。海外の仕事はすごく興味はあるんですけど、なかなかうまくいかないですね。機会があればやりたいなという気持ちに変わりはないです。

◆公演情報◆
舞台『室温~夜の音楽~』
東京:2022年6月25日~7月10日 世田谷パブリックシアター、
大阪:2022年7月22日~24日 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
公式ホームページ
[スタッフ]
作:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
演出:河原雅彦
音楽・演奏:在日ファンク
[出演]
古川雄輝、平野綾、坪倉由幸(我が家)、浜野謙太、長井短、堀部圭亮 ほか
〈古川雄輝プロフィル〉
 1987年12月18日生まれ。東京都出身。7歳でカナダへ。中学卒業と共に、単身カナダからアメリカ・NYへ渡る。2009年、ミスター慶應コンテストでグランプリに輝き、2010年、キャンパスターH★50with メンズノンノにて審査員特別賞を受賞。同年8月役者デビュー。2013年に主演を務めたドラマ『イタズラなKiss~Love in TOKYO』が中国で大ヒット。主な舞台出演作品は、『俺たちの明日』『イニシュマン島のビリー』『神の子どもたちはみな踊る after the quake』など。現在、主演ドラマ『ねこ物件』、ドラマ『嫌われ監察官 音無一六』に出演中。
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筆者

米満ゆうこ

米満ゆうこ(よねみつ・ゆうこ) フリーライター

 ブロードウェイでミュージカルを見たのをきっかけに演劇に開眼。国内外の舞台を中心に、音楽、映画などの記事を執筆している。ブロードウェイの観劇歴は25年以上にわたり、〝心の師〟であるアメリカの劇作家トニー・クシュナーや、演出家マイケル・メイヤー、スーザン・ストローマンらを追っかけて現地でも取材をしている。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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