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猪野広樹&鍵本輝インタビュー(上)

パズルがはまっていく面白さ NIGHT HEAD 2041-THE STAGE-

橘涼香 演劇ライター


 超能力をもつ兄弟の過酷な運命を描く破壊と再生の物語『NIGHT HEAD 2041-THE STAGE-』が、7月1日~10日東京・シアターGロッソで上演される。

 「NIGHT HEAD(ナイトヘッド)」は1992年にテレビドラマとして発表され、超能力をテーマにした斬新なストーリーと、脳科学、哲学、ニューサイエンスへの深い考察を通して、SFファンのみならず、多くのファンを獲得。ドラマ終了後も、劇場版、小説、漫画、写真集、シナリオ集、ゲーム、アニメと様々なコンテンツが発表され続ける、90年代を代表する大ヒット作品だ。2021年にはテレビドラマ版の監督も務めた原作者・飯田譲治の脚本により、ドラマ版の主人公で超能力者の霧原兄弟に加え、彼らを追い詰めていくもう一組の兄弟・黒木兄弟が登場したオリジナルTVアニメ『NIGHT HEAD 2041』が放送され、新たな「NIGHT HEAD」の世界が展開されている。

 そんなアニメ版の舞台化である『NIGHT HEAD 2041-THE STAGE-』の上演が決定し、主要キャストにWキャストが組まれたTEAM WHITEとTEAM BLACKの2チーム体制で繰り広げられる、舞台ならではの『NIGHT HEAD』の世界に、いま大きな注目が集まっている。

 そんな『NIGHT HEAD 2041-THE STAGE-』で主人公霧原兄弟の兄・霧原直人をW主演で演じる舞台『刀剣乱舞』や演劇『ハイキュー‼』など多くの話題作に出演している猪野広樹と、ダンスボーカルユニットLeadのメンバーでミュージカル作品にも意欲的に取り組んでいる鍵本輝が、新たな舞台版『NIGHT HEAD』への意気込みを語り合ってくれた。

ひとつの空間で同時多発的に進んでいく

猪野広樹(左)と鍵本輝=森好弘 撮影拡大猪野広樹(左)と鍵本輝=森好弘 撮影

 ──作品に感じている魅力や、ここが面白いなと思っているところから教えていただけますか?

鍵本:まず単純に作品の仕組みが面白いなと感じました。そもそも『NIGHT HEAD』って、時間軸も行き来しますし、物語の設定がとても難しいんです。もちろん僕ら役者も、演出の加古臨王さんはじめスタッフの方々も、お客様に全容が伝わるように作っていこう!という旗印を掲げていますけれども、ご覧になっている間には、「いまの描写はなんだったのかな?」とか、「このシーンってどこにつながっているの?」という疑問が出てくることもあるかもしれません。でも、それが「あ、ここに行くんだ!」とわかった時にすごく面白いですし、観劇しながら自分のなかでパズルを組み立てていくような感覚で観ていただけるんじゃないかと思います。エンディングを見て「パズルが完成した!」という爽快さもあると思うし、一方でもしかしたら1回の観劇では見切れないところも出てくるかなと感じるので、TEAM WHITEとTEAM BLACKの、2チーム制の上演でもありますから、是非何回も観ていだたけると、より楽しんでもらえると思います。

猪野広樹=森好弘 撮影拡大猪野広樹=森好弘 撮影

 ──観る度に発見がありそうですよね。猪野さんはいかがですか?

猪野:世界観がハリウッドっぽいなと思っていて。

鍵本:あ、それあるよね。

猪野:うん。時空を超えるとか、次元が変わるとか、作品全体のスケール感が大きいのがすごいなと。そもそも最初のドラマが作られたのって1992年ですよね? 俺が生まれた年だよ。それでこの世界観ってね。

鍵本:猪野くん1992年生まれ? じゃあ平成?

猪野:そう。

鍵本:俺1988年、昭和だよ! あぁそうか~平成か~!

鍵本輝=森好弘 撮影拡大鍵本輝=森好弘 撮影

 ──そここだわりますか?(笑) でも確かにそもそも30年前に出発した作品が、こうして愛され続けて進化していくのはすごいことですね。特に舞台でどういう風に表現されるんだろう、と思う場面がたくさんあります。

鍵本:そうなんです。映像だったら超能力を表すのも波動を出したり、エフェクティブな効果でいくらでも表現できると思うんですけど、生身の人間がやる舞台でどう描くんだろうというのは、役者側にとっても楽しみです。あとはやっぱり、ストーリーが同時多発的に進んでいって、同じ一枚の絵のなかで色々なことが起こっていく。アニメや漫画だと、カットが切り替わったり、コマで区切られたりするものを、舞台はひとつの空間で一気に見せていくのが、舞台版独特の魅力かなと。

猪野:精神エネルギーの話なので、役者の精神が間違いなく表に出てくるだろうなと思っていて。内面的な話をしているので、どこまで自分を作品世界に追い込んでいけるかが大切になると思うし、そういう一人ひとりの精神をじかに感じていただけるのは、舞台ならではの魅力じゃないかと思います。

◆公演情報◆
『NIGHT HEAD 2041-THE STAGE-』
東京:2022年7月1日(金)~10日(日)  シアターGロッソ
公式ホームページ
[スタッフ]
原作:飯田譲治/NIGHT HEAD 2041 製作委員会
脚本:月森葵
演出:加古臨王
[出演]
猪野広樹・鍵本 輝(Lead)(Wキャスト)、横田龍儀・大崎捺希(Wキャスト)、曽野舜太(M!LK)・木原瑠生(Wキャスト)、佐奈宏紀・矢部昌暉(DISH //)(Wキャスト)、中山莉子(私立恵比寿中学)・清井咲希(Wキャスト) ほか
〈猪野広樹プロフィル〉
 ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!』や、舞台『刀剣乱舞』、『PERSONA5 the Stage』シリーズなどに出演。最近の主な出演作品は、『マギ』-迷宮組曲-、『冤罪執行遊戯ユルキル the stage』、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』など。10月には、主演舞台『PERSONA5 the Stage #4 FINAL』が控えている。
公式ホームページ
公式twitter
公式instagram
〈鍵本輝プロフィル〉
 3人組ダンスボーカルユニット「Lead」のメンバー。2002年歌手デビュー。音楽活動以外に、バラエティやドラマ、舞台などでも活躍中。最近の主な出演作品は、『天使について〜堕落天使編〜』、イノサンmusicaleなど。7月31日に、「Lead」20周年記念ベストアルバム「Lead the Best“導標”」をリリース。
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筆者

橘涼香

橘涼香(たちばな・すずか) 演劇ライター

埼玉県生まれ。音楽大学ピアノ専攻出身でピアノ講師を務めながら、幼い頃からどっぷりハマっていた演劇愛を書き綴ったレビュー投稿が採用されたのをきっかけに演劇ライターに。途中今はなきパレット文庫の新人賞に引っかかり、小説書きに方向転換するも鬱病を発症して頓挫。長いブランクを経て社会復帰できたのは一重に演劇が、ライブの素晴らしさが力をくれた故。今はそんなライブ全般の楽しさ、素晴らしさを一人でも多くの方にお伝えしたい!との想いで公演レビュー、キャストインタビュー等を執筆している。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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