メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

news letter
RSS

舞台『漆黒天 ─始の語り─』に出演!長妻怜央インタビュー(上)

映画×舞台を通して演じる邑麻三郎太の成長が見えるように

橘涼香 演劇ライター

 ひとつの作品世界で語られる「ムービー(映画)」と「ステージ(演劇)」それぞれが独立した作品ながら、物語は連動していき、メディアの境界線を行き来する【ムビ×ステ】。

 このプロジェクト第3弾として2022年6月24日公開された映画『漆黒天 ─終(つい)の語り─』(主演・荒木宏文、脚本・末満健一、監督&アクション監督・坂本浩一)に連動する物語、舞台『漆黒天 ─始(し)の語り─』(末満健一の作・演出)が、5日に東京・サンシャイン劇場で開幕した(21日まで。8月31日~9月4日大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ)。

 舞台『漆黒天 ─始の語り─』は、映画『漆黒天 ─終の語り─』の前日譚となる物語。終の語りで記憶を失くした男・名無しとして登場した荒木宏文演じる、愛する者の死の記憶だけがあり、尋常ならざる剣の腕を持ち、謎の刺客たちに命を狙われている男はいったい何者なのか?を軸に、江戸の町で悪事の限りを尽くしてきたという「日陰党」がどう絡んでくるのか、また多くの登場人物たちは?が解き明かされていく【ムビ×ステ】ならではの展開と仕掛けが詰まった舞台になっている。

 そんな作品で、ある目的を持って行動している邑麻二郎太、三郎太兄弟の弟、三郎太を演じる長妻怜央が、映画と舞台が連動しているこの作品の奥深い魅力と、自身が作品を通じて取り組んでいるものを語ってくれた。

舞台で答え合わせができたらいいなと

長妻怜央=岩田えり 撮影〈ヘアメイク:木戸出香〉
拡大長妻怜央=岩田えり 撮影〈ヘアメイク:木戸出香〉

──映画×舞台の連動プロジェクトの第3弾となる作品ですが、まずここがこの作品の魅力だなと感じているところから教えてください。

 主演の荒木宏文さんが1人2役をなさっている、その面白さというのを一番に感じていました。台本を読んでいてもずっと出ているんです! これすごいな、と思ったのですが、やっぱりその1人2役という部分が作品の核になっていて、完成した映画もとても面白かったですし、いま稽古している舞台もこれは面白いなと改めて感じています。1人2役で、それが更に双子なので、演じられるのは本当に大変だろうと思うのですが、観ているとやっぱりそこが一番の魅力だなと感じます。

──荒木さんご自身もどちらを演じているのかわからなくなる時がある、とコメントしていらっしゃいましたね。

 そうなんですよ。外見はそっくりだけれども、全く違う役柄をどう役作りしていらっしゃるんだろう、と気になるくらいです。

──その中で、ご自身が演じられる邑麻三郎太役についてはどうですか?

 全体を通してお兄ちゃんの二郎太と僕の三郎太がずっとペアでいるんですけど、お兄ちゃんが全てを引っ張ってくれていて、それについていく弟なんです。ですから僕の中では、最初はただただお兄ちゃんの言う通りだった弟がどんどん強くなっていき、最終的には誰かの力になるとか、誰かの為になるという三郎太の成長の物語でもあると思っています。

長妻怜央=岩田えり 撮影〈ヘアメイク:木戸出香〉
拡大長妻怜央=岩田えり 撮影〈ヘアメイク:木戸出香〉

──そうした成長物語と捉えた時に、映画で成長していた三郎太の前日譚、映画より前の物語を舞台で演じられることになるかと思うのですが、映画の撮影を終えたあとに、いま舞台のお稽古をされていて、改めて感じたことはありますか?

 まだ立ち稽古に入っていないので(※取材は7月上旬)これからどんどん感じることも増えてくると思うのですが、映画を既にやらせてもらっているので、役柄がこうなっていくということはわかっていますし、映画は末満(健一)さんの脚本でやらせていただきましたが、今回の舞台は演出もされるということで、映画の答え合わせができればいいなと思っています。

◆公演情報◆
舞台『漆黒天 -始の語り-』
東京:2022年8月5日(金)~21日(日) サンシャイン劇場
大阪:2022年8月31日(水)~9月4日(日) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
公式ホームページ
公式twitter
[スタッフ]
作・演出:末満健一
音楽:和田俊輔
[出演]
荒木宏文
松田凌、長妻怜央(7ORDER)、梅津瑞樹/小島藤子
橋本祥平、松本寛也、加藤大悟、安田桃太郎
小澤雄太、鈴木裕樹 ほか
〈長妻怜央プロフィル〉
 2019年に「7ORDER」での活動を始める。キーボードを担当。音楽活動と並行してモデルや、映画・舞台に出演するなど俳優としても活躍中。最近の主な出演作品は、舞台『Little Fandango』、『アクダマドライブ』、『MOTHERLAND』、『タンブリング』、映画『ラストサマーウオーズ』、『漆黒天 -終の語り-』、『ふたりだけの宇宙』など。
公式ホームページ
公式instagram
【ムビ×ステ】
 ひとつの作品世界で語られる「ムービー(映画)」と「ステージ(演劇)」を公開&上演するプロジェクト。映画と演劇はそれぞれ独立した作品ながら、物語は連動。メディアの境界線を行き来する物語は、これまでにない新しい感覚を呼び覚ましている。プロジェクト第1弾は、映画『GOZEN-純恋の剣-』(2019 年7 月公開)、舞台『GOZEN-狂乱の剣-』(2019 年9 月東京・大阪上演)を製作。第2弾は、映画『死神遣いの事件帖– 傀儡夜曲-』(2020 年6 月公開)、舞台『死神遣いの事件帖–鎮魂協曲-』(2020 年7 月・8 月上演)を製作。第3弾となる本作では、ワタナベエンターテインメントとともに、新生【ムビ×ステ】としてより連動した新作をお届けする。

・・・ログインして読む
(残り:約973文字/本文:約3231文字)

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。


筆者

橘涼香

橘涼香(たちばな・すずか) 演劇ライター

埼玉県生まれ。音楽大学ピアノ専攻出身でピアノ講師を務めながら、幼い頃からどっぷりハマっていた演劇愛を書き綴ったレビュー投稿が採用されたのをきっかけに演劇ライターに。途中今はなきパレット文庫の新人賞に引っかかり、小説書きに方向転換するも鬱病を発症して頓挫。長いブランクを経て社会復帰できたのは一重に演劇が、ライブの素晴らしさが力をくれた故。今はそんなライブ全般の楽しさ、素晴らしさを一人でも多くの方にお伝えしたい!との想いで公演レビュー、キャストインタビュー等を執筆している。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

橘涼香の記事

もっと見る