勝部元気(かつべ・げんき) コラムニスト・社会起業家
1983年、東京都生まれ。民間企業の経営企画部門や経理財務部門等で部門トップを歴任した後に現職。現代の新しい社会問題を「言語化」することを得意とし、ジェンダー、働き方、少子非婚化、教育、ネット心理等の分野を主に扱う。著書に『恋愛氷河期』(扶桑社)。株式会社リプロエージェント代表取締役、市民団体パリテコミュニティーズ代表理事。所有する資格数は71個。公式サイトはこちら
※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです
登山教室を深掘りしたら結局教育論に行きついた
4年前からプライベートで登山教室を開いているのですが、先日のお盆休み、8歳児(小学2年生)と6歳児(未就学児)を連れて富士山に登ってきました。私自身も7歳1カ月(小学1年生)で富士山に登頂しましたが、自分が育成した後進が自分の記録を抜かすのは、実に気分が良いものです。
しかも、2日目は登頂を諦める人が続出するほど、強風が吹き荒れる荒天。疲労や高山病で倒れ込む大人たちを追い抜いて、体力的にも精神的にも余裕を持って下山できたことは、これまで引率した身として誇らしく思います。
私はロングハイクが好きで、「日帰りゼロ富士ゼロ(海抜0mの海辺から出発して登頂した後に再び海辺に戻る)」や、浅間神社発着の日帰り全4ルート利用に挑戦したことがあるのですが、小さな子供を引率しての登頂は、個人の挑戦とは異なる達成感を味わうことができました。
「未就学児で富士山に登った」と聞くと驚く人も多いかもしれませんが、実は昔に比べると珍しくなくなっています。たとえば、俳優の釈由美子さんの息子さんは今年6歳(年長)で登頂に成功しています(釈由美子オフィシャルブログ「本日も余裕しゃくしゃく 『富士親子登山』」、2022年8月2日)。
また、山梨県在住の小学生登山家・伴野嶺さんは4年前、保育園児のときに、富士山やそれよりも難易度の高い山が複数含まれる「山梨百名山」に母・直美氏と一緒に挑戦し、わずか6歳で全山登頂するという驚異的な結果を残しています(朝日新聞『6歳の保育園児、山梨百名山を踏破 「次は日本百名山」』2018年2月16日)。
このように、大人たちによる的確なサポートのもと、意思と能力を備えた子供たちが低年齢でタフな登山に挑戦するケースが増えているのです。
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