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舞台『裸足で散歩』演出・元吉庸泰×主演・加藤和樹インタビュー(上)

観客の心を豊かにするために全力で向き合いたい

インタビュー・大原薫、構成・米満ゆうこ


 喜劇王ニール・サイモンのコメディ『裸足で散歩』が上演される。1963年にブロードウェイで開幕し、1967年にはサイモン自身が脚色して映画化。ラブコメディの名作として世界中で愛されてきた作品だ。2月のニューヨークを舞台に、真面目な新米弁護士のポールと、楽天的な若妻のコリーが新婚旅行を終え、新居のアパートで周りの人々に巻き込まれ、少しずつすれ違いが生じていくという物語。ポールを演じる加藤和樹と、演出を手掛ける元吉庸泰に対談してもらった。

加藤さんはめちゃくちゃ頭いい人だなと

元吉庸泰(右)と加藤和樹=岩田えり 撮影拡大元吉庸泰(右)と加藤和樹=岩田えり 撮影

――元吉さんと加藤さんは、今まで舞台でかかわりはありましたか?

元吉:最初に加藤さんを観たのは『テニスの王子様』で、僕の中では加藤さんは“跡部様”なんです(笑)。その後に、『Defiled-ディファイルド-』や、辻仁成さんの朗読劇で演出助手をやらせていただいて、演出家としては新作ミュージカルのパイロット版『PARTY』と今回の『裸足で散歩』です。

――なるほど。すでに気心は知れている感じですね。

元吉:だから本当にうれしいです。

加藤:僕もうれしいですよ。今回、がっつりで。

元吉:加藤さんの舞台を観ていて、すごくキャパシティが広くてクレバーな人だなと感じていたんです。さらにミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』を観た時にめちゃくちゃ身体能力が高いなと。体の強さと存在感もある。なかなかあんな役はできないですよ。俳優としてご自身が進む中で、リスクを捉えながら進める稀有な人だと思っていて。例えば、稽古場でも「こう演じると、ああ思われてしまう。あの表現をこっちにすると、こう勘違いされる」みたいなことを最初の方に言い、リスクを全部潰すんですよ。めちゃくちゃ頭いい人だなと。

加藤:ありがとうございます!

元吉庸泰(右)と加藤和樹=岩田えり 撮影拡大元吉庸泰(右)と加藤和樹=岩田えり 撮影

元吉:今回の作品みたいに、シンプルに見えるけれど複雑で、すごく根深い葛藤がある人々を描く時にはとても心強いと感じています。

加藤:僕は元吉さんに、役者に対しての優しさと丁寧さを感じていて。演出家は色んな方がいるんですが、元吉さんは一度、役者に預けてくれる。役者側が提示したものに対してアプローチしてくださるので、一緒に作っているという感じがすごくするんです。それに安心感もある。元吉さん、マイナスイオンが出てると思うんですよね(笑)。

元吉:あははは。

加藤:でも優しいって、ある意味怖いんですよね。どこまでが本音なのかなというところもありますし、僕は顔色をうかがうわけではないですが、ピリッとする瞬間もある。今回、一緒にお芝居を作っていく中で、元吉さんを観察していきたいですね。

◆公演情報◆
舞台『裸足で散歩』
プレビュー:2022年9月13日(火)  有楽町よみうりホール
東京:2022年9月17日(土)~ 29日(木)  自由劇場
兵庫:2022年10月1日(土)~2日(日)  兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
大阪:2022年10月5日(水)  枚方市総合文化芸術センター 関西医大 大ホール
神奈川:2022年10月8日(土)~10月9日(日) KAAT 神奈川芸術劇場 ホール
東京多摩:2022年10月11日(火)  パルテノン多摩 大ホール
公式サイト
[スタッフ]
作:ニール・サイモン
翻訳:福田響志
演出:元吉庸泰
[出演]
加藤和樹 高田夏帆 本間ひとし 松尾貴史 戸田恵子
〈元吉庸泰プロフィル〉
 劇団「エムキチビート」主宰。自身の劇団の全公演の脚本、演出をしつつ、商業公演の演出も請け負う。演出の幅はバーでの公演からミュージカルまで多岐に渡る。鴻上尚史主宰の「虚構の劇団」作品をはじめ、板垣恭一・石丸さち子・小川絵梨子・河原雅彦・小林香・鈴木裕美・辻仁成・深作健太・藤田俊太郎・錦織一清・西田シャトナーなど(敬称略)、第一線で活躍する演出家の演出助手を務めた。近年では、様々なジャンルの作品で演出を務め、その場に立つ俳優の実感を、空間演出により最大限に引き出す手法に定評がある。
公式twitter
公式instagram
〈加藤和樹プロフィル〉
 2005年ミュージカル『テニスの王子様』で脚光を浴びる。翌年Mini Album「Rough Diamond」でCDデビュー。音楽活動と並行し、舞台・ミュージカル・映像作品にも多数出演。俳優・声優としても活躍の場を広げている。近年の主な出演作品は、『冬のライオン』、『フィスト・オブ・ノーススター~北斗の拳~』、『ジャック・ザ・リッパー』、『マタ・ハリ』など。第46回菊田一夫演劇賞 演劇賞を受賞。10月にはコンサートツアー『Kazuki Kato concert Tour 2022 ~nostalgia~』を開催。2023年1月~『キングアーサー』への出演が決まっている。
オフィシャルサイト
公式twitter

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