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ブロードウェイ・ミュージカル『ドリームガールズ』制作発表会レポート

極上のエンターテインメント 初の日本オリジナルキャスト版として上演

大原薫 演劇ライター


 ブロードウェイ・ミュージカル『ドリームガールズ』の制作発表記者会見が行われた。

 脚本・作詞をトム・アイン、音楽をヘンリー・クリーガー、そして、『コーラスライン』で知られるマイケル・ベネットが生前最後に演出と振付を手掛け、1981年にブロードウェイで初演。翌年のトニー賞では、ミュージカル脚本賞や振付賞を始めとする6部門受賞の快挙を成し遂げた。また、2006年には、ビヨンセの主演で映画化され、世界的に大きな話題を集めた。

 1960年代のアメリカを舞台に、スターを夢見る女性ボーカルグループが歩んだ栄光と挫折、煌びやかなショービズ界の裏に描かれる確執や葛藤、友情、愛……。様々な思いが交錯する人間ドラマを珠玉の名曲と共に綴られる。今回の上演は初の日本オリジナルキャスト版となる。

『ドリームガールズ』制作発表会見から=岩田えり 撮影拡大『ドリームガールズ』制作発表会見から=岩田えり 撮影

 制作発表は主演のディーナ役・望海風斗、エフィ役・福原みほと村川絵梨(Wキャスト)、ローレル役・saraによる代表曲『ドリームガールズ』の披露からスタート。4人が見事なハーモニーを響かせて圧巻のパフォーマンスで会場を魅了した。

 続いて、キャストと演出の真鍋卓嗣が登場し、意気込みを語った。

現状を変えたいと思う人々の背中を押す作品に

望海風斗=岩田えり 撮影拡大望海風斗=岩田えり 撮影

望海風斗(ディーナ役) 誰もが知っている大好きな作品に出演させていただきますこと、そしてディーナ役をさせていただきますことになかなか実感が湧かなかったんですけれども、本日こうして皆様の前で1曲披露させていただき、実感が湧いてきました。皆さんと一緒にこの作品を深めて最高の舞台をお届けできますよう、これから日々お稽古を努めて参りますのでどうぞよろしくお願いします。

福原みほ=岩田えり 撮影拡大福原みほ=岩田えり 撮影

福原みほ(エフィ役・Wキャスト) 小さい頃から大好きな作品『ドリームガールズ』でまさかエフィを演じさせていただくとは思いませんでした。私自身初のミュージカル、本当に難しい部分が多いですが、今からたくさん練習して、初日に迎えたいなと思っております。皆さんと一緒に頑張っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

村川絵梨=岩田えり 撮影拡大村川絵梨=岩田えり 撮影

村川絵梨(エフィ役・Wキャスト) 今日、夢のようだなと思いながらここに立って歌わせていただきました。いろんな方から本当に期待が高いミュージカルに出させていただくことが本当に光栄です。福原さんとWキャストで演じさせていただくということで、「こういうエフィもありなんだな」と思えるような私なりのエフィを作っていけたらと思います。期待していてください。よろしくお願いします。

sara=岩田えり 撮影拡大sara=岩田えり 撮影

sara(ローレル役) 子供の頃から本当に大好きだった作品にオリジナルキャストとして出演させていただけることが本当に今日も夢のようです。精一杯、自分の全力を尽くしてこの作品に臨んでいきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

spi=岩田えり 撮影拡大spi=岩田えり 撮影

spi(カーティス役) 本当に大好きな作品に携われて本当に嬉しいです。もう今からワクワクしていて、稽古も本番も楽しみだなと思っております。本日はよろしくお願いいたします。

内海啓貴=岩田えり 撮影拡大内海啓貴=岩田えり 撮影

内海啓貴(C.C.ホワイト役) この世界で愛されている『ドリームガールズ』という作品に今回出演することができて本当に嬉しく思っています。それと同時に身が引き締まる思いでございます。このソウルフルな楽曲は、夢や希望や勇気を与えるものだと僕は思っていますので、今ここに抱いている全ての感情を出し尽くして完全燃焼して「日本版の『ドリームガールズ』が一番良かったよ」と言っていただけることを祈ってこれから稽古に励みたいなと思います。

なかねかな=岩田えり 撮影拡大なかねかな=岩田えり 撮影

なかねかな(ミシェル役) 普段は動画クリエイターとしてカメラとスマートフォンと私、1対1で普段は活動しているんですけれども、これだけ人がいる状態に緊張しております。ミュージカルは初心者なんですけれども、TikTokのプロとして、もし現場でTikTokを撮影する際があれば先輩風を吹かして頑張っていきたいと思います(笑)。よろしくお願いいたします。

岡田浩暉=岩田えり 撮影拡大岡田浩暉=岩田えり 撮影

岡田浩暉(ジェームズ役) ソウルシンガー、そしてスターということで、あの当時のソウルミュージックシーンの盛り上がりを伝えられるようにエネルギッシュに演じられたらなと思っています。どうぞよろしくお願いします。

駒田一=岩田えり 撮影拡大駒田一=岩田えり 撮影

駒田一(マーティ役) このお話が決まったとき、駒田にスパンコールと羽のついたドレスが似合うのかという勝手な妄想を抱き……あまり受けませんでしたね(笑)。今回は何せ岡田くん以外は初共演の方ばっかりなので、すごく楽しみにしております。自分が一番年上になると思いますが、初心に帰ったつもりで目いっぱい頑張りますので、どうぞ応援よろしくお願いいたします。

眞鍋卓嗣=岩田えり 撮影拡大眞鍋卓嗣=岩田えり 撮影

真鍋卓嗣(演出) 演出を担当させていただきます。『ドリームガールズ』は極上のエンターテインメントだと思っています。それと同時に、今、現状を変えたいと思ってる人の背中を押せるような作品にできたらいいなと思っています。素晴らしいキャストスタッフが参加してくださいます。皆さんと常にお客様のことを考えながらやっていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

一歩踏み出して大きく成長する姿をお届けしたい

 記者との質疑応答が行われた。

――日本人が演じる『ドリームガールズ』ということで、具体的な演出上のアイディアや芝居作りで大事にしたいところは何でしょうか。

真鍋 皆さんがご存じの『ドリームガールズ』で確固たるイメージを抱いている者があると思うので、そこは崩さないように上演したい。ただ、当時の公民権運動や黒人差別などの社会的な問題が背景にある中で、彼らが夢に向かって壁を乗り越えよう、あるいは世界を変えようと向かっていく姿が今の私たちにも勇気を与えるところかなと思う。彼らの気持ちを私たちが完全に理解できるとはいえないかもしれないが、それに向き合っていきたいと思います。それがお客様に勇気を与えることに繋がるかなと思っています。

『ドリームガールズ』制作発表会見から=岩田えり 撮影拡大『ドリームガールズ』制作発表会見から=岩田えり 撮影

――個性的なキャラクターを演じられるということでそれぞれの役柄の魅力や見どころを教えてください。

望海 ディーナは作品の中で成長している。一歩を踏み出していく大事なきっかけがたくさん散りばめられていると思う。ディーナの成長していく過程を私自身がしっかり感じながら、お届けできたらいいなと思っております。

福原 エフィはわがままで「自分が一番歌がうまい」と天狗になっているところがあって、グループから外される役なんですけれども、その中でも人生の挫折やシングルマザーとして子供を育てていくことなど、いろんな面を持った女性だなと思います。それを全て1曲1曲の歌に表現していけたらいいなと思っております。

村川 エフィは思いがとにかく強い人。歌に対しても、愛に対しても強いエネルギーがあるのが、エフィ特有のキャラクターだと思う。私も全身全霊で立ち向かいたいと今、思っています。エフィの成長物語が1曲1曲の中にあって、最後の感動に導く大切な役かなと思っています。

sara ローレルは3人の中でも等身大の役。元気で天真爛漫なところがあって温和な感じでもあるんですけど、ショービズの世界では楽しいことだけではない。恋をして破れるなどいろんなことを経験して最後は1人のシンガーになっていく。ローレルの成長の過程を見ていただけたらいいなと思っています。

spi カーティスは仕事ができる男でセクシー。まあ、そこは僕もそんなに変わらないかなと(笑)。全男性が憧れる、そして全女性が惚れてしまう、セクシーでかっこいいカーティス。抱かれたい男No.1を目指して頑張りたいと思います。

内海 C.C.ホワイトはエフィの弟であり作曲家。元々は善人だと思う。でも、60年代当時のアメリカで黒人は自己表現をしなければ何かを奪われてしまうような状況の中で、音楽業界の醜い部分に段々C.C.も染まっていって、姉のエフィを裏切ってしまう。その後、エフィに再会して大事な初心に気づいて、もう一度自分の気持ちをソウルミュージックとして表現するところがC.C.というキャラクターの魅力でもあります。

なかね ミシェルはエフィが脱退した次に新しく入ってくるメンバー。普通なら「自分が、自分が」とわがままになってしまうところを、ミシェルは常にドリームズの未来やみんなのことを考えられるような優しくて純粋な人だと私は思っています。私自身とは真逆ですが(笑)、自分とは違うような人生を歩んできた優しいミシェルの気持ちをちゃんと演じられるように頑張りたいなと思っております。

岡田 僕は振り幅の広い役が好きなんです。ジェームズがあれだけのエネルギーを持って楽しく明るく振る舞っている陰にあるものが今ちょっと見えてきた気がします。時代背景の中でいろんな経験もしているだろうと思うので。それと、さっきspiとも話していたんですが、ソウルを日本語に乗せるというのが大変なことだなと思っていて、岡田なりのソウルを作り上げていくしかないと。全身全霊でいきたいなと思っています。

駒田 マーティは全身全霊で歌っていく人のマネージャーの役。僕は今まで自分から仕掛けるというかお調子者の役割が多かったんですが、今回は大人で耐えなければいけない役。こういう役を演じたことがあまりないので、自分にとっては冒険で非常に楽しみです。真鍋さんととことん話し合って、みんなで作っていければと思っています。

みんなで力を合わせて、最高の初日を迎えたい

『ドリームガールズ』制作発表会見から=岩田えり 撮影拡大『ドリームガールズ』制作発表会見から=岩田えり 撮影

――子供の頃に初めて抱いた夢、そして今叶えたいと願っている夢は?

望海 私の子供の頃の夢は宝塚に入ること。一つ大きな夢を叶えましたので、次は家を買うことです(笑)。自分が安心できる、ほっとできる家を作りたいなと思います。

福原 私の小さい頃の夢は音楽をやることだったので、その夢は叶えられたかなと思います。長く歌い続けることがこれからの夢かなと思います。

村川 私も子供の頃の夢が歌手だったんですよ。一度デビューしたことがあって、3年くらいで解散して、今女優なんですけど。改めてこの作品でデビューする気持ちで、もう一度歌手になる夢をドリームズとして叶えたいと思っています。

Sara 私も舞台に立ちたいと思ってきましたのでそれがこういう形で叶ってとても嬉しいなと思います。これからどうなっていくかわからないというのが一番人生の面白いところじゃないかなと思っているので、自分がどうなっていたとしても「いいな、今最高」と思えるような一生を送りたいなと思います。

『ドリームガールズ』制作発表会見から=岩田えり 撮影拡大『ドリームガールズ』制作発表会見から=岩田えり 撮影

 会見の最後に真鍋、望海から上演に向けてのメッセージが語られた。

真鍋 今日の会見でいろいろとお話を聞かせてもらって、本当にこの皆さんと一緒にやるのが本当に楽しみになりました。先ほどのパフォーマンスを観て「これはイケる!」と思いました。きっと良いミュージカルになると思いますので、ぜひ観にいらしてください。よろしくお願いします。

望海 今日、揃って皆様の前に立ちまして「これからスタートしていくんだな」と思いました。この気持ちを大切に、真鍋さんや皆さんといろいろ話を重ねて深めていきたいです。当時の時代背景もしっかり勉強して、血の通った作品にして最高の初日を迎えられるようにみんなで力を合わせていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

◆公演情報◆
ブロードウェイ・ミュージカル『ドリームガールズ』
東京:2023年2月5日(日)~14日(火) 東京国際フォーラム ホールC
大阪:2023年2月20日(月)~3月5日(日) 梅田芸術劇場 メインホール
福岡:2023年3月11日(土)~15日(水) 博多座
愛知:2023年3月22日(水)~26日(日) 御園座
公式ホームページ
[スタッフ]
脚本・作詞:トム・アイン
音楽:ヘンリー・クリーガー
オリジナル・ブロードウェイ版演出・振付:マイケル・ベネット
演出:眞鍋卓嗣
[出演]
望海風斗、福原みほ / 村川絵梨、sara / spi、内海啓貴、なかねかな、岡田浩暉、駒田一 ほか

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筆者

大原薫

大原薫(おおはら・かおる) 演劇ライター

演劇ライターとして雑誌やWEB、公演パンフレットなどで執筆する。心を震わせる作品との出会いを多くの方と共有できることが、何よりの喜び。ブロードウェー・ミュージカルに惹かれて毎年ニューヨークを訪れ、現地の熱気を日本に伝えている。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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