ペリー荻野(ぺりー・おぎの) 時代劇研究家
1962年、愛知県生まれ。大学在学中よりラジオパーソナリティを務め、コラムを書き始める。時代劇主題歌オムニバスCD「ちょんまげ天国」のプロデュースや、「チョンマゲ愛好女子部」を立ち上げるなど時代劇関連の企画も手がける。著書に『テレビの荒野を歩いた人たち』『バトル式歴史偉人伝』(ともに新潮社)など多数。『時代劇を見れば、日本史はかなり理解できる(仮)』(共著、徳間書店)が刊行予定
※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです
映画『仕掛人・藤枝梅安』が、2月3日、4月7日に連続公開される。
原作は、今年、生誕100年を迎えた池波正太郎の人気小説。主人公の梅安は、表の顔は腕のいい鍼医だが、裏では金ずくで悪人をあの世に送る仕掛人の顔を持つ。演じるのは、豊川悦司である。
第一作の物語は、不穏な場面から始まる。ある明け方、梅安は、仕掛人仲間の彦次郎(片岡愛之助)の家からの帰り、浪人(早乙女太一)が4人の刺客を斬り捨てる場面を目撃する。
その後、梅安は仕掛けの元締め羽沢の嘉兵衛(柳葉敏郎)から料理屋・万七の内儀おみの(天海祐希)の仕掛けを依頼される。初めておみのの顔を見た梅安は息を吞む。梅安とおみのとの関わり、さらに刺客に狙われる浪人と彦次郎が頼まれた仕掛けの裏事情も絡み合い、闇の中で暗闘が続く。