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松平健&檀れい豪華共演!明治座150周年記念『大逆転!大江戸桜誉賑』(下)

細川徹さんの本だからこそ絶対に面白いものになる

橘涼香 演劇ライター


松平健&檀れい豪華共演!(上)

意外な入れ替わりの妙味を楽しんで欲しい

──それぞれ演じるお役柄については、今の時点でここを大事にしたいなど、考えていらっしゃることはありますか?

松平 先ほども申し上げましたが、傘職人のコロッケさんと入れ替わった後を、どう面白くできるかな?ということを一番に考えています。殿様の芝居というのは、これまでにも長くやっていますので、まぁ身体に入っている部分もあるのですが、そこから傘職人に入れ替わるというのはわたしにとってもかなり意外なところですので、如何に工夫してやれるか、稽古を通じて色々とやっていきたいです。

 私は殿様の奥方なのですが、奥方でありながらもとても気さくな人で、傘職人の夫婦としての生活にも結構早く馴染むというか、入れ替わったことさえも楽しむことのできる女性なので、そこをいい形で見せられたらと思います。いったいどんな経緯で2組の夫婦が入れ替わるのか?というところにも、色々なドタバタがあると思うのでそこは面白おかしく、でも身分ある女性としての品の良さはちゃんと保ちながら、コメディーができたらいいなと思っています。

松平健(右)&檀れい=中村嘉昭 撮影拡大松平健(右)&檀れい=中村嘉昭 撮影

──その脚本・演出を担当される細川徹さんへの期待はいかがですか?

松平 細川さんへの期待度は本当に大きいです。映像でもご一緒していますし、他の舞台でもすごく面白いものを作る方なので、細川さんの本だからこそ絶対に面白い舞台になるという確信がありますね。

 私もこの作品のお話をいただいてから、細川さんの作品を色々と拝見したのですが、松平さんも出演されている『小河ドラマ 徳川☆家康』が本当に面白くて! 松平さんのキャラクターと言いますか、イメージを存分に生かしながら、とても面白く展開させていらっしゃるので、今回の『大逆転!大江戸桜誉賑』に対しての期待感が膨らみましたし、ご一緒させていただくことによって自分がどう変われるのかなという楽しみもありますね。

松平 たぶん細川さんは演じる人物の個性を生かして書いてくれるので、それぞれの持っている魅力は出ると思います。今回のわたしとコロッケさんが入れ替わるというところも、やっぱり想像するだけで面白いし、それはわたしたちを思い浮かべたからこそ発想されたことだと思うので、そういうところも楽しみにしていただきたいです。

──お2人と、コロッケさんが揃われた座組ならではということですね。

松平 コロッケさん、久本さんお2人とも初めて共演させてもらいますけれども、先ほど檀さんも言っていらしたように、コロッケさんはまずものまねのイメージ強い方ですし、久本さんも笑いのプロで、そうしたものまねとかお笑いとか大きな特技をお持ちの方々とお芝居をご一緒して、どう絡んでいくのか、そこからどんなものが生まれるのかには、これまでに経験したことがない新しいものができるんじゃないかという期待があります。

 コロッケさんと久本さんとまさかこういう形で共演できるとは思ってもいなかったので、驚きとともに喜びがあります。人を楽しませるプロのお2人なので、お2人から笑いの間などを学びたいなと思っています。こうした機会に4人で取材を受けさせていただいたのですが、もうその時間から常に笑いが絶えなくて。お稽古場に入ったらさぞ腹筋が大変だろうなと思いましたから、困ったら松平さんのお顔を見ようかなと思っています。

松平 なにか助けてあげられることがあるかな?(笑)

 きっと助けていただけると思っています!

◆公演情報◆
明治座創業150周年記念前月祭
『大逆転!大江戸桜誉賑(だいぎゃくてん!おおえどかーにばる)』
2023年3月4日(土)~3月28日(火) 明治座
公式ホームページ
[スタッフ]
脚本・演出:細川 徹
[出演]
松平 健 コロッケ 久本雅美 檀 れい
荒木宏文/田島芽瑠/丹羽貞仁 真砂京之介/上川周作
山崎銀之丞 梅垣義明 ほか
〈松平健プロフィル〉
 1975年、フジテレビ系ドラマ『座頭市物語 心中あいや節』でデビュー。時代劇を中心に活躍し、ドラマ『暴れん坊将軍』は約25年(全832回)に渡り主演を務め、代表作となっている。2004年にシングル「マツケンサンバII」が大ヒットを記録し、幅広いファンから注目を集めた。
公式サイト
〈檀れいプロフィル〉
 1992年、宝塚歌劇団に入団。1999年より月組トップ娘役、2003年からは星組トップ娘役を務める。2005年に退団。2006年、『武士の一分』でスクリーンデビューを果たし、第30回日本アカデミー賞優秀主演女優賞及び新人俳優賞など、数々の賞を受賞。映画やドラマ、舞台で幅広く活躍中。
公式サイト

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筆者

橘涼香

橘涼香(たちばな・すずか) 演劇ライター

埼玉県生まれ。音楽大学ピアノ専攻出身でピアノ講師を務めながら、幼い頃からどっぷりハマっていた演劇愛を書き綴ったレビュー投稿が採用されたのをきっかけに演劇ライターに。途中今はなきパレット文庫の新人賞に引っかかり、小説書きに方向転換するも鬱病を発症して頓挫。長いブランクを経て社会復帰できたのは一重に演劇が、ライブの素晴らしさが力をくれた故。今はそんなライブ全般の楽しさ、素晴らしさを一人でも多くの方にお伝えしたい!との想いで公演レビュー、キャストインタビュー等を執筆している。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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