『1.5℃の気候危機 脱炭素で豊かな経済、ネットゼロ社会へ』
「科学・環境」ジャンルの筆者で、地球環境戦略研究機関シニアフェローの松下和夫さんの新著『1.5℃の気候危機 脱炭素で豊かな経済、ネットゼロ社会へ』(文化科学高等研究院出版局、1430円)が刊行されました。
この1.5度の目標は昨年英国で開かれた国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)で、事実上の世界目標となりました。その意味するところと課題について解説し「大丈夫か! ガラパゴス化の日本気候対策?!」と、するどく問いかけています。
ロシアのウクライナ侵攻で懸念される環境・気候破壊や人道上の危機、今年6月の主要7カ国首脳会議(G7サミット)で議長国ドイツが提唱し、気候変動対策の国際ルールづくりの新たな取り組みとして示された「気候クラブ」とは何か、世界の電気自動車(EV)化に立ち遅れる日本の自動車業界など、「論座」の原稿も収録されています。
COP27では、30年前から途上国が求めていた、温暖化による「損失と被害」を支援する基金の創設について合意。産業革命前からの気温上昇を1.5度に抑える目標については、「さらなる努力を追求する」との表現が維持されました。
ぜひ、ご一読ください。