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「声なき多数者」の声を聴け

意識調査から「安倍一強」の謎を解く

遠藤薫 学習院大学法学部教授

メディア環境と無党派層

■メディアはどう評価されているか

 日本の社会状況を説明しようとするとき、メディアの変化を挙げる人は多い。たしかに、2000年代後半から、FacebookやTwitterなどのソーシャルメディアの普及にともなってメディア環境は大きく変わってきた。スマートフォンの高性能化はさらにそれを後押ししたといえる。

図10 社会に関する重要な情報源(%)拡大図10 社会に関する重要な情報源(%)
図11 メディアは信頼できるか(2018年、%)拡大図11 メディアは信頼できるか(2018年、%)

 では、既存のマスメディア、そしてソーシャルメディアは、社会的情報源としてどのように評価されているだろうか。図10は、17年調査と18年調査における「重要な情報源(単独回答)」(%)を比較したものである(調査対象もサンプル数も違うので単純に比較はできないのだが)。テレビは5割近いが、新聞はこの一年でかなり落ち込んでいる。ソーシャルメディアは成長途上で3割に届こうとしている。ただし、メディアへの信頼(図11)ということになると、やはり新聞がトップである。ソーシャルメディアはまだまだといえる。

■漂流する「民意」

図12 メディアは民意形成に役立っているか(%)拡大図12 メディアは民意形成に役立っているか(%)

 しかし、民主主義の今後を考える上で最も気になるのは、現代のメディアが民意形成のプラットフォームとしての役割を果たしているか、という点である。そこで、18年調査でメディアが民意形成に役立っているかを尋ねた結果が図12である。これによれば、 ・・・ログインして読む
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筆者

遠藤薫

遠藤薫(えんどう・かおる) 学習院大学法学部教授

専門は社会システム論、社会情報学、メディア論など。主な近著に『ソーシャルメディアと〈世論〉形成』(東京電機大学出版局)、『ソーシャルメディアと公共性』(東京大学出版会)、『ロボットが家にやってきたら… 人間とAIの未来』(岩波書店)など。