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「6・23」で終わらぬ沖縄戦

絶えぬマラリア死、実態追う

大矢英代 ジャーナリスト、ドキュメンタリー監督

地上戦なき島々で、なぜ

 その朝、私は手に取った新聞に聞きなれない言葉を見つけた。「戦争マラリア」。初めて聞く言葉だった。

 今から11年前の09年8月。終戦記念日の翌朝、私は石垣島の地元新聞社・八重山毎日新聞社の編集部にいた。将来のジャーナリストを目指して早稲田大学ジャーナリズム大学院で学んでいた私は、夏休みの間、新聞記者のインターンシップをしていた。

 千葉県で生まれ育った私にとって、終戦記念日は広島・長崎など戦争の犠牲者を追悼する日であり、当然、地元メディアも同様のニュースを伝えるものだと思っていた。ところが、実際に伝えていたのは、戦争マラリア犠牲者の

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筆者

大矢英代

大矢英代(おおや・はなよ) ジャーナリスト、ドキュメンタリー監督

1987年、千葉県出身。琉球朝日放送の記者として制作した「テロリストは僕だった」(2016年)でプログレス賞最優秀賞など。フリーとなり、映画「沖縄スパイ戦史」(18年、三上智恵との共同監督)で文化庁映画賞優秀賞ほか。米カリフォルニア大学バークレー校客員研究員。『沖縄「戦争マラリア」―強制疎開死3600人の真相に迫る』で山本美香記念国際ジャーナリスト賞奨励賞。