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改ざん事件の取材で学んだ 報道に巣くう男社会の息苦しさ

相澤冬樹 大阪日日新聞編集局長、記者

森友改ざん 赤木さんの妻

 ここで私は赤木雅子さんのことを考える。財務省近畿財務局で公文書の改ざんを上司に無理強いされ、1年余りにわたり苦悩した末に命を絶った赤木俊夫さんの妻。今年3月、改ざんをめぐる夫の手記を公表し、真相解明を求めて国などを相手に提訴した女性だ。

 ある日、赤木さんは私に語った。「夫が亡くなってから、私はずっと男社会に囲まれてきました。財務省も、近畿財務局も、弁護士も、取材に来る人も、みんな男の人です。嫉妬深い男社会に囲まれて、私はずっと息苦しかったんです」

 嫉妬深い男社会。この言葉に私ははっとした。出世がなにより重んじられる男社会では、出世のためには手段を選ばず。出世を巡る嫉妬が渦巻いている。財務省や近畿財務局の男たちは、赤木さんに

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筆者

相澤冬樹

相澤冬樹(あいざわ・ふゆき) 大阪日日新聞編集局長、記者

1962年宮崎県出身。87年、NHKに記者職で入局。山口、神戸、東京社会部、徳島、大阪など歴任。2018年NHK退職、現職。週刊文春、日刊ゲンダイ、Yahoo!ニュース、ハーバー・ビジネス・オンラインなど各メディアに執筆・出演。著書に『安倍官邸vs.NHK 森友事件をスクープした私が辞めた理由』(文藝春秋)、『私は真実が知りたい 夫が遺書で告発「森友」改ざんはなぜ?』(同、赤木雅子さんとの共著)。

※プロフィールは、論座に執筆した当時のものです