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大手遊技機メーカーの株主代表訴訟で創業者の岡田和生元会長に20億円命令

奥山 俊宏

 東証ジャスダック上場の大手遊技機メーカー、ユニバーサルエンターテインメント(UE社、東京都江東区)の創業者、岡田和生氏(79歳)を被告とする同社の株主代表訴訟の判決が25日午後1時10分、東京・霞が関の家簡裁合同庁舎601号法廷で言い渡され、東京地裁民事8部(朝倉佳秀裁判長)は原告・株主の請求のとおり約20億円の支払いを岡田氏に命じた。

創業した会社の取締役の座を追われ、記者会見で「クーデターが起こった」と述べた岡田和生氏=2017年9月14日午後、東京・霞が関の司法記者クラブ、奥山俊宏撮影
 判決理由によれば、裁判所は以下のように事実を認定し、それら3つの支払いについて、その当時、ユニバーサル社の取締役会長だった岡田氏の責任を認めた。

  1.  岡田氏は2015年2月ごろ、自分の資産管理会社の貸付を回収して美術品の代金を払おうと考え、部下に指示して、同年3月3日、ユニバーサル社の香港子会社から英領バージン諸島法人に1億3500万香港ドルを貸し付けさせた。
     その後、3月4~13日、岡田氏の資産管理会社はこのバージン諸島法人から1億3千万香港ドルの送金を受けた。そうしたさなかの3月12日、岡田氏は自分の個人口座に資産管理会社から8億8700万円を送金させた。また、英領バージン諸島法人への貸付のうち1億2千万香港ドルは事実上回収不能となった。
     これについて、裁判所は「自らが香港子会社の代表者であることを利用して、被告の資産管理会社の利益を図ることを目的に
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