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鳩山首相、「国務大臣の不訴追特典」を放棄せず

衆院予算委で棚橋議員に「事前の訴追同意」を迫られ

 鳩山由紀夫首相が母親から資金提供を受けながらそれを税務申告書にも政治資金収支報告書にも記載しなかった問題で、鳩山首相は2月5日、衆議院予算委員会で自民党の棚橋泰文委員の質問に答えた。

 その一問一答は次の通り。

○棚橋泰文委員 さて、総理、この国が今残念なことに希望がなくなっている背景には格差社会がある、私も同感です。しかし、一番の問題は、所得による格差も問題だが、資産による格差の方がもっと問題だと私は思います。

 そこで、総理御自身が所信でおっしゃった労働なき富、そして脱税疑惑について御質問いたします。

 パネルを、資料一枚目をごらんください。

 まずは、鳩山さん、あなたは国会答弁では、中学生か高校生のころ、ブリヂストンの株を三百五十万株、おじいちゃんから生前贈与を受けたとおっしゃっていますが、これが、一昨日の終わり値ですと五十二億五千万円。これは労働なき富でしょうか、これが第一の質問です。

 第二は、贈与税に関してはしっかりやったと思っておりますという趣旨の答弁をしておりますが、だれが、どう、幾ら納めたんですか。

 これは通告してあります。この二点について短くお願いいたします。

○鳩山内閣総理大臣 まず、労働なき富についてお尋ねがございました。

 私も確かに施政方針演説で、資本主義社会を維持しつつ、行き過ぎた、いわゆる道徳なき商業あるいは労働なき富というものをどのように制御していくべきかということが大事だ、そのことを申し上げたところでございます。

 言うまでもありませんが、ガンジーの時代と今とは状況が違います。経済状況も大いに違っているわけであります。私が今の時代に思う労働なき富というものは、いわゆる行き過ぎたマネーゲームとか、いわゆるカジノ経済と言われるような行き過ぎた金融資本主義、これは何とか是正をしなければならない、その趣旨で申し上げてきたところでございまして、そういう意味で申し上げれば、いわゆるこういった例えば配当所得などを初めとする、現在の状況の中で許されている資産を取得することに対して、それを一概に労働なき富だということを申し上げたわけではございません。

○棚橋委員 申しわけないんですが、全くお答えが出ていません。

 要は、中学生か高校生で五十二億五千万円のお小遣いをもらうことが労働なき富なのか。それから、何よりもこの贈与税、しっかりやったと総理はおっしゃっているじゃないですか、国会で。だれがいつ納税したんですか。これは質問通告しているんです。お答えください。

 委員長、時計をとめていただけませんか。

○鳩山内閣総理大臣 私は、確かに祖父から生前贈与でブリヂストンの株式を取得いたしております。現在は三百五十万株所有しているわけでございますが、このお尋ねの株式は、私が十代のころ、昭和の三十年代半ばに譲り受けた、そのように記憶をしております。

 したがいまして、このブリヂストンの上場前か後かという話はわからないところでございますが、保有する株式に関しましては、法令等にのっとって、国会議員の資産等の報告及び閣僚の資産公開において報告をしているところでございます。

○棚橋委員 私は、中学生、高校生でこの時価五十二億五千万円の株をもらうことが労働なき富なのか、それから何よりも、この贈与税はしっかり納めたと総理はおっしゃっているから、だれがいつ納めたのか……(発言する者あり)静かに。それを聞いているのに総理は全くお答えにならないので。しかも、これは質問通告しています。突然聞いたんじゃないんです。

○鳩山内閣総理大臣 労働なき富と私が施政方針演説で申し上げたのは、先ほど申し上げたように、行き過ぎたマネーゲームあるいは金融資本主義というものによって生じたような富のことを指して、これは何らか制御する必要があるのではないかという意味で申し上げたところでございまして、そのような意味で、私における資産に関して、それが労働なき富だというふうに感じているわけではありません。(棚橋委員「贈与税はだれがどう納めたんですか。贈与税の話、今までにしているじゃないですか」と呼ぶ)

 贈与税に関しては、当然、私自身が適正に払っております。

○棚橋委員 鳩山さん、すばらしい。中学生、高校生のときに贈与税を適正に払ったんですか。それなのに、何で今回はお母さんの方の贈与税を払っていなかったんですか。いや、すごい。

○鳩山内閣総理大臣 当然それは、私はまだ十代の半ばのころでありますから、そのことに関して調べて適正に払っているということでありますが、当時の私が払ったという記憶はありませんでしたが、結果として払っているということでございます。

○棚橋委員 残念なことに、私が質問通告をいたしました件、だれがどのように幾ら払ったか、これは通告しております。それに対して、払ったはずだとかそういうケースですから、この件については、きちんとお答えいただけるように、理事会でまず協議をいただきたい。

○鹿野道彦委員長 理事会で協議いたします。

○棚橋委員 その上で、二つ目の資料、お願いいたします。

 ちなみに、総理は、労働なき富は金融工学等を利用しながらマネーゲームをやっている人間だと言いましたが、私もその点に関して賛成できるところはあるんですが、少なくとも、金融工学をやりながらマネーゲームをやっている人間は頭を使っていますよ。中学、高校でいきなり五十二億五千万の小遣いをもらっていませんよ。

 さて、このブリヂストンの配当に関してお伺いいたしますが、平成二十年で八千四百万円の配当がございます。これは年収三百万円の方の何年分に相当する金額でしょうか。(発言する者あり)

○鹿野委員長 御静粛に願います。

 もう一度どうぞ、棚橋君。

○棚橋委員 静かにしてください。総理が聞こえないんです。

 八千四百万円の配当は、年収三百万円の方の何年分に当たりますか。

○鳩山内閣総理大臣 それは、計算していただければと思いますが……(発言する者あり)二十七、八年分ではないかと思います。

○棚橋委員 今、民主党席から八という応援の声が入ったんですよ。ところが総理は、二十七、八年分とおっしゃったんですね。

 文部科学大臣に。もうこれはお聞きしませんが、この国の義務教育課程においては、八十四割る三ぐらいは教えているんじゃないんですか。まあ、これ以上言いません。

 ただ、まさにあなたは、命を守りたい、苦しい生活をしている人と言いながら、五十二億五千万円の株を中学生、高校生のときにもらって、毎年八千四百万円もらっているんです。これが労働なき富の大罪です。(発言する者あり)

 ちょっと、静かにお願いします。静かに。

 さて、本題に入ります。(発言する者あり)

○鹿野委員長 御静粛に願います。

 委員長として申し上げます。質問者の言っていることに対して、違うということならば、どうぞ、お答えとして明確にお答えください。

 棚橋君。

○棚橋委員 資料の三をごらんください。

 問題の、鳩山由紀夫さんに対しての、今度はおじいちゃんではなくてお母ちゃんからの毎年一億八千万円、今わかっているだけで十二億六千万円でしたか。これは総理、本当に知らなかったんですか。もし知らなかったなら、いつどうやって知ったんですか、教えてください。

○鳩山内閣総理大臣 これは何度も申し上げておりますが、それは知らないはずはないというのがあるいは常識かもしれません。しかし、全く存じ上げておりませんでした。

 そして、いろいろと報道などでこのことがうわさされたことは理解をしておりますが、正確にそのことを私が理解したのは、検察で処分が下った日でございます。すなわち、十二月の二十四日ではなかったか、そのように記憶しています。

 それから、五十二億という話でございますが、少なくとも、小学、中学のころのそのブリヂストンの株価がそのようになっているということはないと思っておりますし、私はそのような認識をしておりません。現在の時価のお話をされても、私としては、中学の時代の思いとしては、そのような発想はありませんでした。

○棚橋委員 本当に鳩山さんに経済政策を任せていいんでしょうか。だって、時価で話すのは、当時の時価が低かったって、当時の物価は低かったんですから、当たり前じゃないですか。

 さて、では、鳩山さん……(発言する者あり)委員長、ちょっと静かにさせていただけませんか。質問が聞こえません。

○鹿野委員長 御静粛に願います。

○棚橋委員 申しわけないですけれども、御静粛にお願いします。

 鳩山さん、知らなかったと。去年の十二月の二十四日に検察の処分があって知ったということなんですね。(鳩山内閣総理大臣「そうです」と呼ぶ)そうですね。本当に知らなかったんですかね。

 まず、ここに民主党の一期生議員の方、授業参観も兼ねてたくさんいらっしゃいますが、本当に……(発言する者あり)

○鹿野委員長 質疑者に申し上げます。議員に対するものではありませんから、どうぞ、鳩山総理大臣ほか閣僚に質問をしてください。質疑は、内閣との関係ですから。(棚橋委員「済みません、委員長の声が聞こえないので、まずこちらを」と呼ぶ)

 静粛にお願いします。静粛にお願いします。

○棚橋委員 では、内閣に対する質問ということですから、お聞きします。

 民主党の、もうリーダーである原口さん、総理が知らなかったことを信じますか。

○原口国務大臣 棚橋委員にお答えいたします。

 総理が御存じなかったというのは事実だと思います。

○棚橋委員 では、民主党のリーダー、前原さん、信じますか。

○前原国務大臣 信じております。(棚橋委員「すばらしい」と呼ぶ)

○鹿野委員長 指名してから質疑を行ってください。

○棚橋委員 すばらしい。北朝鮮でもここまではいかないと思います。

 もう一人……(発言する者あり)

○鹿野委員長 棚橋君、どうぞ。

○棚橋委員 済みません。もう一人聞きたい方がいらっしゃったんですが、連立与党を組む福島さんは信じているかどうかを聞きたかったんですが、どこにいらっしゃるんですか。

○鹿野委員長 今、お手洗いの方です。

○棚橋委員 それでしたらしようがありませんが、時計をとめていただけませんか。

○鹿野委員長 いや、後ほど聞いてください。(棚橋委員「質問には流れというものがあるんです」と呼ぶ)後ほど聞ける話ですから、後ほど聞いてください。(棚橋委員「委員長、質問には流れというものがあるんですよ」と呼ぶ)私は受け付けません。

○棚橋委員 わかりました。そこまで委員長が強権的におっしゃるなら結構です。

 鳩山さん、あなたは、あなたが知らなかったことは検察の捜査の過程においてもそう認められたとおっしゃっていますね。間違いございませんか。あなたが母からの十二億六千万円の贈与については知らなかったということは検察の捜査の過程でも認められたとおっしゃっていますが、間違いございませんね。

○鳩山内閣総理大臣 そのように認識しております。(棚橋委員「鳩山さん」と呼ぶ)

○鹿野委員長 棚橋君、委員長のきちっと指名の中で発言をしてください。

○棚橋委員 失礼しました。

 鳩山さん、そういうのをうそつきというんです。

 いいですか。白いハト、黒いハトという議論がありましたが、十二月二十四日にあなたが不起訴になったのは、嫌疑なしではないんですよ。嫌疑不十分なんです。つまり、検察は、あなたが知らなかったなんて認定していないんですよ。要は、公判で有罪に持ち込めるだけの証拠がなかったということです。しかも、この問題は、あなたの脱税、相続税法違反、贈与税をちょろまかしたことに対する事件じゃないんです。政治資金規正法違反に関してなんですよ。

 法務省刑事局長にお伺いしますが、鳩山由紀夫君に関して、脱税に関して不起訴処分としたことがございますか。

○西川克行政府参考人(法務省刑事局長)

 お答え申し上げます。

 検察当局におきましては、鳩山総理大臣について、友愛政経懇話会の収支報告書の作成事務等を統括していた者らとの共謀による友愛政経懇話会の収支報告書虚偽記入、その会計責任者の選任、監督上の過失に関して必要な捜査を行ったというもので、いずれもこれを認めることができなかったということから嫌疑不十分による不起訴としていると、その旨公表しているものというふうに承知をしております。

 脱税事件に関しては、検察の処分等はなされておりません。

○棚橋委員 鳩山さん、どうも中学生、高校生のころから生前贈与の贈与税を納税されたと言うんですから、税法あるいは法律はお詳しいんでしょうが、同僚議員から幾つも質問が出たように、実は贈与というのは、贈る側が勝手に、はい、上げると言っても、それで成立しないんですよ。いただきますと言って、民法上も、あなた方はわかっていないけれども、相続税法上もそうなっているんです。

 そうなると、あなたがもし十二月二十四日に本当に知ったなら、納税はことしの二月の十六日なんです。まだ納める必要ないんですよ。なのに何で七年分に分けて、七年分だけ納めたんですか。

○鳩山内閣総理大臣 私は、当然また去年の二十一年分は二十一年分として納める予定にしておりますが、やはり国民の皆様方に、大変これはおかしいではないかという思いを持っておられたと思いますから、検察の方から、母からの資金提供は贈与とみなすのが適切ではないかと。自分としては、貸し借りみたいなことをやっていたという認識も全く当然ありませんし、全く知らなかった話でありますだけに、これは贈与だとみなすのが適当だ、だとすれば、それがわかれば極力早く申告して納税した方がよろしかろうと、その判断をして、まだ二十一年度は済んでおりませんが、その前の部分に関して納税をしたと。納税者としてやはりその責任を早く行うべきではないか、その認識のもとで行ったわけでございます。

○棚橋委員 実は、十二億六千万円でしたっけ、これは七年分に分けて納税すると、本税贈与税は五億七千五百円なんです。ところが、もし昨年の十二月二十四日に知ったとしてことしの納税をすると、本税は六億二千七百二十万円なんです。つまり、七年分に分けた方が本税は五千二百二十万円安くなるんですよ。すごいですね。

 もう少しお伺いしますが、平成十三年以前の分はなぜ納税しないんですか。わからないと。あっ、時効だからわからないということなんですか。

 もう少しお伺いしますが、十二月二十四日にこのことを知ったということですが、だれからどうやって聞いたんですか。まず、そこを教えてください。まず、だれからどうやって十二月二十四日に、あなたの口座に毎月一千五百万円ずつ入っているのか、現金か別にして、そういうお金が来ているということをなぜ十二月二十四日に知ったのですか。だれからどう教えてもらったのかを教えてください。

○鳩山内閣総理大臣 これは、調査担当の弁護士が勝場の担当弁護士に照会をし、確認をしたというところで、最終的に額を私も理解したのでございます。

○棚橋委員 あなたは、この件に関してお母様とは全くお話をなさっていないんですか。

○鳩山内閣総理大臣 はい、全くしておりません。

○棚橋委員 前の答弁では、母とは一度電話で話して、知らなくて申しわけなかったというふうに、総理、御答弁なさっていませんでしたか。

○鳩山内閣総理大臣 ですから、事前には何も話をしておりませんでした。そして、その処分が出た後に、昨年のいつだったかは正確には覚えておりませんが、一度短く母に電話をいたしました。

○棚橋委員 まず、またそういう、さっきの話とこの答弁とうそになりますから、それはやめてください。

 その上で、ということは、十二月二十四日以降に、昨年のうちにお母様と話されたときに、なぜ、お母ちゃん、いつから振り込んでくれていたんだということを聞かなかったんですか。

○鳩山内閣総理大臣 その話で一言謝罪をしたときに、もうその話はいいということでありましたので、私からは何も聞きませんでした。

○棚橋委員 つまり、この問題を解明する気が全くないんじゃないですか。何度も言うように、もし本当にあなたの言うことが正しくて十二月二十四日に知ったならば、平成十三年以前も含めて、振り込まれていたのか現金かは知りませんが、来ていた分、贈与を全部ことしの二月十六日の確定申告で出さなきゃいけないんですよ。これは本当に脱税になりますよ、まあ、やっているかもしれませんが。なぜそこを確認しないんですか。

 それから、問題は、これは法務省刑事局長にお伺いします。

 仮に検察が鳩山さんの脱税を起訴しようとしても、現行憲法下では鳩山さんを起訴することができますでしょうか。御答弁を短くお願いします。

○棚橋委員 それから、問題は、これは法務省刑事局長にお伺いします。

 仮に検察が鳩山さんの脱税を起訴しようとしても、現行憲法下では鳩山さんを起訴することができますでしょうか。御答弁を短くお願いします。

○西川政府参考人 まず、仮定の御質問には答弁を差し控えたいと思います。

 また、検察当局におきましては、今回の捜査の過程で明らかになった事実について、刑事事件として立件すべきものはすべて立件して処理したものと承知をしております。

○棚橋委員 残念なことに、法務省まで、仮定の問題、鳩山ファミリーの問題については触れないということだそうですが、憲法の常識的な解釈として、内閣総理大臣鳩山由紀夫君は鳩山由紀夫君の同意がなければ訴追されないんですよ。普通の方は、仮に脱税で検察庁が起訴する、当然これは裁判になります。あなたは自分が検察を信頼していると言いながら、検察に事前の同意書でも渡していない限り、検察は起訴できないんです、憲法の規定で。

 それから、普通の方であれば、もし検察庁が起訴猶予、不起訴としたときに、検察審査会で二回起訴相当の議決がなされれば、これまた起訴されるんです。ところが、憲法の解釈では、憲法には「国務大臣は、その在任中、内閣総理大臣の同意がなければ、訴追されない。」とありますから、訴追されないんですよ。

 もしあなたが潔白で、検察にすべて任せていると言うならば、政治資金規正法の方は不起訴になりましたけれども、この脱税の話はまだ終わっていないんですね。だったら、事前に検察庁に、私は潔白だからどうぞ御自由に、裁判で争いますからと言って、事前に私を訴追してもいいという同意書を出すつもりはないんですか。

○鳩山内閣総理大臣 大臣として、総理として、訴追を受けないということぐらいは存じておりますが、しかし、私は、検察が公正にすべて判断をする、そのように信じておりますし、そのような中で、私自身も受けるということであれば、それはそれで正直にというか、すべて私としては事実を包み隠さず申し上げているつもりでございますので、そこはたとえ総理であっても処罰を受けるものは受けるべきだ、そのような思いでいたわけでございますので、その理解はどうぞなさっていただきたいと存じます。

○棚橋委員 理解できませんし、質問に答えていません。

 そういう思いがあるならば、どうぞ、私は潔白だから事前の同意を、憲法上の、国務大臣鳩山由紀夫君に対する訴追に関して、内閣総理大臣鳩山由紀夫として同意するからと、なぜ事前にその同意書を出せないんですかと聞いているんです。出すつもりはありますか、ないですか。

○鳩山内閣総理大臣 今申し上げたとおりでありますし、その意味では、出す意味もないと思っております。

○棚橋委員 つまり、検察に任せていると言いながら、自分は絶対訴追されない立場のままいるんですよ。

 法務省刑事局長に御質問します。

 刑事訴訟法上、国務大臣が訴追されない間は時効はとまりますか。例えば、いわゆる被疑者、犯罪人が海外に逃亡した場合には時効がとまるという規定が刑事訴訟法にあると思いますが、国務大臣の場合は明文の法律で時効がとまりますか。短くお答えください。

○西川政府参考人 お答えを申し上げます。

 まず、明文の規定はございませんが、憲法七十五条の解釈といたしまして、これは法務省の所管外ではございますけれども、あくまで文献によれば、憲法七十五条ただし書きで「これがため、訴追の権利は、害されない。」とあるのは、通常の公訴時効は停止する趣旨であると解されているものと承知しております。

○棚橋委員 要は、明文の規定はないんですよ。

 もう少し総理にお伺いします。

 総理は、脱税をしていた、贈与税をちょろまかしていた。しかし、私腹を肥やしたことはないとおっしゃいましたが、なぜ、国から脱税をしていて、贈与税は納めずに、私腹を肥やしていないという理屈になるんでしょうか。それは、政治活動に使えば私腹を肥やしたことにならないということなんでしょうか。

 僕にはわからないのは、国から、納めるべき税金、これを脱税していっている、簡単に言うと盗んでいたわけですよね。それを、盗んでいても私腹を肥やしたことにならないというのはどういう理屈なんでしょうか。そこを教えてください。

○鳩山内閣総理大臣 これは、あなたが信じる、信じないというのはいろいろあると思います。しかし、私は、自分は真実は一つしかないと思っているから正直に申し上げているんです。知らなかったんです。知らなかったから、脱税なんて意識があるわけないじゃないですか、それは。ですから、私は、脱税をしているという認識は全くありませんでした。

 ただ、現実問題として、母からの資金提供というものがあったということがわかった段階で、それが事実だとわかったものだから、納税者の義務として納税をしたということでございまして、そこに私自身として、脱税だとかいろいろとおっしゃるけれども、そのような意識がないということは重ねて申し上げておきたいと思います。

○棚橋委員 まず、なぜ脱税していても私腹を肥やしたことにならないのかということに関して全く御答弁がないんですが、簡潔にお願いできますか。(発言する者あり)答弁がないから同じ質問になるんですよ。なぜ脱税していても私腹を肥やすということにならないのか、短くお願いできますか。

○鳩山内閣総理大臣 脱税をしていると思っておりません。それ

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