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うなぎの偽装 隠される流通ルート、守られない消費者 消費者庁に限界も

 26日の土用の丑(うし)の日を前に、ウナギの販売が最盛期を迎えている。食の安全への意識の高まりで国内産が人気だが、無くならないのが産地の偽装問題だ。今年も大手卸売会社が台湾産や中国産のかば焼きを国産と偽って販売していた。この会社は今なお流通ルートを隠しており、消費者の被害回復も進めていない。この事件では、行政の指導に限界があることもあらわになり、信頼は揺らいだままだ。

(多田敏男、内藤尚志)

 外国産を国産と偽ったのは、東証1部上場のヨコレイ(横浜市)の全額出資子会社で、ウナギ卸売り大手のセイワフード(東京)。

 同社は、2008年12月~今年5月、冷凍かば焼きを少なくとも13トン(約6万5千匹分)、国産と偽って販売していた。JAS法違反で東京都がセイワに、偽装を手助けしていたとして農林水産省が水産仲卸業の大福(大阪府茨木市)に、それぞれ改善を指示。警視庁や大阪府警も不正競争防止法違反の疑いで、捜査に乗り出している。

 偽装の手法は巧妙で、セイワの元常務の指示のもと、大福が外国産のウナギを国産表示の箱に詰め直した。「愛知県三河産」と書かれたウソの加工証明書も作成していたという。

 セイワは卸売業者4社に「国産」と偽って販売。今年6月の問題発覚後に回収できたのはごく一部で、大半は消費されたとみられている。

 問題は、セイワが販売先を今になってもなお公表せず、流通ルートが隠されていることだ。輸入品を国産だと信じて2割程度高い値段で買った消費者はだまされたことに気づいていない。したがって、セイワはこうした消費者への補償も進めていない。

 ヨコレイやセイワは偽装発覚後も会見を開いておらず、今後の具体的な対応策については「検討中」としている。

 行政側も、流通ルートの解明や消費者の被害回復を命じる法的権限がないとして動いていない。

 販売先の4社は

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