2010年08月06日
▽関連記事: パロマ工業元社長に有罪 東京地裁判決
▽この記事は2010年5月12日の朝日新聞朝刊に掲載されたものです。
▽判決要旨: パロマ元社長らに有罪を言い渡した東京地裁判決の要旨
▽判決への反応: 被害者母「過ちを改めて見つめ直して欲しい」
▽判決への反応: 被害者弁護団「製造後の監視義務」認めた点を評価
▽判決への反応: 東京地検次席検事「消費者の安全確保に責任認めた判決」
▽判決への反応: パロマ「メーカーとしての社会的役割」痛感
●企業 トップ責任「当然」の声 流通拡大、回収は難問
「製造時に十分な安全対策を取ればよいと考えていたが、この判決が基準になるならば、(社内基準を)考え直さないといけない」
大手電機メーカーの幹部は11日、パロマ工業元社長の有罪判決を受けてこう述べた。
判決は、経営者の刑事責任を厳しく問い、製品自体の欠陥はなくても、マスメディアを使っての注意喚起など販売後の安全対策を怠ったと指摘した。企業の中には、原因が修理業者による「改造」にあったことから、「危機管理を『どれだけ』『どこまで』広げるか、コストとの見合いからも極めて判断が難しい」(電機幹部)との声もある。
一方で、ガス業界の関係者は「事前に問題を知り得たのなら、トップが点検や改修、情報開示などを指示する必要があった。裁判所の判断は、決して厳しいとは思わない」。大手ビール会社の幹部も「トップまで責任が及ばなかった時代は過去の話。世界的な流れもあり、現代では通用しない」と述べた。
ただ、広く流通した製品の回収には、限界もある。
パロマと同時期に石油温風機で
有料会員の方はログインページに進み、朝日新聞デジタルのIDとパスワードでログインしてください
一部の記事は有料会員以外の方もログインせずに全文を閲覧できます。
ご利用方法はアーカイブトップでご確認ください
朝日新聞デジタルの言論サイトRe:Ron(リロン)もご覧ください