2010年10月13日
キリンによるメルシャンの完全子会社化と親子上場の解消
西村あさひ法律事務所
弁護士 森本 大介
■はじめに
ある上場会社が他の上場会社を子会社として保有するという関係は、一般に親子上場と呼ばれるが、近年、親子上場には弊害があるとして、これを解消すべきであるという論調が徐々に高まっているように思われる。
本稿では、なぜ親子上場の解消が進んできているのかを親子上場の問題点に照らして検討し、実際に親子上場を解消するための手法とその留意点について紹介する。
■親子上場のメリットと問題点
親子上場には様々なメリットがあると言われている。
例えば、子会社が上場会社である親会社の信用力を利用することで、子会社における借入等の資金調達が容易
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