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「大物」小沢氏への予断排した 検察審査会、11人の思いは 強制起訴議決

 小沢一郎・元民主党代表の資金管理団体「陸山会」の土地取引事件で、検察の不起訴処分(嫌疑不十分)を覆し、小沢氏を「起訴すべきだ」と議決した東京第五検察審査会。「市民の代表」たちはどんな思いで「大物政治家」の審査に臨んだのか。関係者が舞台裏の一端を明らかにした。

  ▽この記事は2010年10月5日の朝日新聞夕刊に掲載されたものです。

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 ◆平均30・9歳

 第五審査会が小沢氏の1回目の審査で「起訴相当」と議決したのは今年4月末。当時の11人のメンバー全員が7月末で任期を終えるのを待って、8月からの新メンバーで2回目の審査が始まった。

 ジーンズの男性にミニスカートの女性……。くじで偶然選ばれた11人の平均年齢は30・9歳と、比較的若い顔ぶれとなった。法的なアドバイスをするため、「審査補助員」として吉田繁実弁護士(59)が加わった。

 政治資金規正法違反(虚偽記載)容疑で小沢氏の立件を目指していた東京地検特捜部が集めた証拠は膨大だった。審査会の開催は通常は2週間に1度だが、とても間に合わない。審査員たちの夏休みと重なる8月は隔週しか集まれなかったが、9月に入り、仕事や家事の都合をやり繰りして、頻繁に集まった。

 「大変な事件が回ってきたというプレッシャーはあったが、大物政治家だという予断や偏見は、なくすように心がけた」と関係者は振り返る。

 ◆特捜部に納得せず

 1回目の議決後に、小沢氏を再び不起訴にした特捜部の斎藤隆博副部長も呼び

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