2010年10月13日
▽筆者:溝呂木佐季、座小田英史
▽この記事は2010年10月13日の朝日新聞朝刊に掲載されたものです。インタビュー部分は2010年10月11日の朝日新聞朝刊(大阪)に出稿されたものです。
■新興市場でアジア最大 目標はナスダック
「新市場を信頼性が高く、魅力ある市場に再構築していくことを約束します」。12日、東京都内のホテルで開かれた新市場開設記念パーティー。晴れ舞台であいさつにたった大証の米田道生社長は、会場を埋めた千人を超える関係者に誓った。
とはいえ、東京証券取引所第1部、第2部を合わせた時価総額の約285兆円(9月末)には、はるかに及ばない。新JQに上場する企業のうち、株式の時価総額が1千億円を超える企業は、ネット商店街を運営する楽天(8千億円)、ケーブルテレビのジュピターテレコム(6200億円)など10社に満たない。
新JQの目標は、グーグルやマイクロソフトなどの革新的な企業がそのまま上場し続けている米ナスダック。新興市場のマザーズを第1部への登竜門と位置づける東証とは一線を画す。ただ、ナスダックの時価総額は新JQの約30倍。今後、成長企業の上場を促し、投資家を引きつける魅力づくりが欠かせない。
■取引量、不祥事…課題は山積み
国内の新興市場は2000年前後に相次いで誕生した。ベンチャー企業ブームもあり、当初は上場企業数や取引が順調に増えた。
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