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東証が重要情報の即時開示を要請、「誤解を招く」と企業側は慎重な姿勢も

 東京証券取引所が上場企業に、午後3時以降に集中している情報開示(適時開示)を早めるよう要請した。増資など株価に影響を及ぼす重要情報のほとんどが午後3時の取引終了後に開示され、事実上、日本企業の株価が海外市場で決まっている現状を、改めるためだ。企業側は「取引時間中に発表して、株価が乱高下するのは怖い」と午後3時前の開示に慎重な姿勢だ。

  ▽筆者:座小田英史

  ▽この記事は2010年12月8日の朝日新聞朝刊に掲載されたものです。


 東証が上場企業に適時開示の徹底を求めたのは11月24日。斉藤惇社長名で、情報発生後の速やかな開示を一層進めるよう求めている。

 東証の上場規則は、企業が重要な決定をした場合、投資家保護の観点から、直ちに内容を公表するよう義務づけている。

 ただ、今年1~9月の企業の開示状況をみると、68・5%(3万9537件)が午後3時以降に行われ、東証で現物株式が取引されている時間(午前9~11時、午後0時半~午後3時)に開示された数は
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