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特捜検事証拠改ざんスクープの板橋記者を招いてフォーラム

 大阪地検特捜部の主任検事が証拠品のフロッピーディスクのデータを書き換えた事件の取材・報道に携わった朝日新聞大阪社会グループの板橋洋佳(ひろよし)記者を招いた公開フォーラムが12月21日(火曜日)午後6時半から早稲田大学8号館B-107(東京都新宿区西早稲田1-6-1)で開かれる。

 

 テーマは「特捜検事の証拠改ざんはこうやって明るみに出した」。

 板橋記者は大阪の司法記者クラブに所属し、同僚記者とともに、大阪地検特捜部やその手がける事件の取材を担当してきた。その過程で、厚生労働省の元局長が逮捕・起訴された事件の証拠品が改ざんされたとの情報をつかみ、裏付けを得た上で、9月21日、記事を出した。その日の夜、改ざんを実行したとされる主任検事が証拠隠滅容疑で逮捕され、さらに10月1日、主任検事の上司だった元特捜部長らが犯人隠避容疑で逮捕された。

 

 板橋記者は朝日新聞入社前には、宇都宮市の下野新聞で警察担当記者として活躍し、2005年2月には、知的障害のある宇都宮市在住の男性が全く無関係の強盗の疑いで逮捕・起訴された事実をスクープした。12月21日夜は、どのように情報をつかみ、どのように取材することで、特ダネ記事に結びつけることができ、事態を動かすきっかけとなしえたのか、可能な範囲で板橋記者に経験を話してもらう予定。

 

 取材技法を高め、知識を広げたり、情報、報道の自由と記者の権利について理解を深めたりすることを目的とする「報道実務家フォーラム」の第5回として開かれ、早稲田大学大学院政治学研究科ジャーナリズムコースが主催する。新聞やテレビの現役記者らで作る「取材報道ディスカッショングループ」が共催する。現役の記者や記者を目指す人、そういったテーマに関心のある人なら、だれでも参加できる。

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 ▽関連資料:   報道実務家フォーラムのブログ