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最高検次長検事「引き返す勇気を持って」《コメント全文》

 厚生労働省の元局長が無罪になった虚偽公文書事件の捜査や公判について、最高検の次長検事が24日に発表したコメントは次の通り。

 厚生労働省元局長の材木厚子さんに対する事件におきましては、無罪判決を受けて控訴を断念する事態に至り、村木さんに多大な御労苦をおかけしました。また、この事件の主任検察官が重要な証拠物であるフロッピーディスクのデータを改ざんした上、その事実を知った当時の上司らもこれを隠蔽したという、まさに前代未聞の事実が判明し、最高検察庁において、主任検察官を証拠隠滅罪により、当時の上司らを犯人隠避罪によりそれぞれ逮捕し、公判請求するという事態に至りました。

 このような事態に至りましたことは誠に遺憾であり、村木さんや国民の皆様に改めて深くお詫びを申し上げます。

 最高検察庁としては、今回の事態を真摯に受け止めて反省し、このような事態に至った原因等を究明するとともに、明らかになった問題点を踏まえて思い切った改革策を講じ、検察の在るべき姿を取り戻すため、本年9月以降、検証チームにおいて、徹底的な検証を行ってまいりました。

 この検証におきましては、座長である私以下、合計18名の検事が関与して、本件の確定記録その他の資料の検討、関係者の事情聴取等の調査を行い、また、刑事実務に精通された3名の検証アドバイザーの方々から、忌憚のない様々な御意見をいただき、その内容をも十分に盛り込んで、検証結果を報告書に取りまとめました。

 本件の捜査・公判活動の問題点は、多岐にわたりますが、第1に

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