2010年12月28日
▽この記事は2010年12月28日の朝日新聞朝刊1面に掲載された原稿に大幅に加筆したものです。
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後任の検事総長には、東京高検検事長だった笠間治雄氏(62)が同日、就任した。
記者会見の冒頭での大林氏の発言は次の通り。
本日付で、検事総長を退官することとなった。総長就任時の約半年間はまさに激動の大変厳しい日々でしたが、とりわけ、大阪地検における一連の事態は痛恨の極みです。検察官として、よって立つべき基盤である証拠に手を触れ、さらにはこれを隠蔽するという、およそありうべからざる犯罪に及んだ者がいたわけであり、検察官としての矜持を失ってしまったとしか考えられない。そのありように強い衝撃を覚えました。検察に刑事司法の担い手としての期待を寄せてこられた国民の皆様の信頼を裏切ってしまったことに対して誠に申し訳なく思う。その上で、かつてない危機的事態を迎えた検察のトップとして、国民の皆さまからの信頼を回復すべく、検察の再生への道筋をつけることこそが私にかせられた責務であると考えている。そのような思いで、今回の一連の事態について、12月24日、検証結果と、これを踏まえた検察としての改革策をとりまとめ、公表するに至りました。いずれ、法務大臣の下に設置されている検察の在り方検討会議で、検察改革のための提言が示されることになっていますが、まずは検察として、徹底した検証を行い、二度と同様のことを繰り返さないという強い決意で改革策をお示しした。検察はこれから国民の信頼回復のための正念場を迎えることになる。そこで私は、検察が改革の入り口に立ったこの機会に、検察組織として、今回の一連の事態に、けじめをつけると共に、人心を新たにし、新体制のもと、検証結果報告書に示した改革を進めて行くことが適切だと判断し、このたび、職を辞することとなりました。検察職員においては、今回の一連の事態を、大阪だけ、特捜部だけの問題と考えることなく、検察組織全体が深刻な状況にあるということを肝に銘じて、今後の改革に誠実に取り組んで欲しいと思います。検察職員の一人一人が強い使命感と職務に対する誇りを持って、新検事総長、新次長検事を中心とする新しい態勢のもとで、検察の再生に向けて、進んで頂きたいと心から願っております。
記者会見での質疑応答の概略は次の通り
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