2011年01月17日
■労使+業界代表+地元政府+教授 スト収束のあの日
2010年6月3日の夕方、電話が鳴りました。南方なまりの中国語を話す若い女性の焦った声が聞こえます。「南海本田」で従業員側の交渉係を務める李さんでした。
待遇改善を求めてストに突入したものの、半月余り過ぎても解決のめどが立たず、知人に電話番号を聞いてかけてきたそうです。
私は求めに応じて、法律顧問になりました。中国で働き手の権利意識の高まりから多発する労働争議が、労使ともに無秩序で、時に暴力ざたにもなる状況を変えたいと思っていました。中国内外から注目されているこの案件を、理性と法律で解決するモデルにしたいと考えたのです。
翌日昼、北京から広州へ飛びました。まず、調停者として交渉に加わっていた広州汽車の曹慶洪社長に会いました。このグループはホンダの合
有料会員の方はログインページに進み、朝日新聞デジタルのIDとパスワードでログインしてください
一部の記事は有料会員以外の方もログインせずに全文を閲覧できます。
ご利用方法はアーカイブトップでご確認ください
朝日新聞デジタルの言論サイトRe:Ron(リロン)もご覧ください