メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

福島第一原発、高濃度放射能汚染水が太平洋に、止水できず

奥山 俊宏

 東京電力福島第一原子力発電所は、建屋を破壊され、外界に放射性物質を放出する異常な事態に陥っている。4月2日、通常運転時の原子炉水の万倍単位の高濃度の放射能を帯びた汚水が太平洋に流れ込む経路の一つが見つかった。午後、コンクリート詰めにして水流を止めようとしたが、夜、それが功を奏さなかったことが確認された。4月2日、東京電力は原発の危機にどう対処したのか。東京都千代田区内幸町の東京電力本店から報告する。

  ▽筆者:奥山俊宏

  ▽関連記事: 連日連載・東京電力本店からの報告

 

 ■弧を描いて流れ出る汚水

 2日午後2時45分、原子力設備管理部の都築(つづき)進課長らの記者会見が始まる。

 「福島第一原子力発電所2号機取水口付近からの放射性物質を含む液体の海への流出について」と題す

・・・ログインして読む
(残り:約7461文字/本文:約7820文字)