2011年07月08日
1976年5月6日午前、米国の駐日大使ジェームズ・ホジソンは日本の総理大臣・三木武夫に言った。
「避けるべき問題が二つあります。その一つはCIAです」
米政府の情報機関CIA(中央情報局)は1950年代、日本の政治家に資金を援助していた。つまり、日本の政治家にワイロを渡したのは航空機メーカーのロッキードだけではなく、ほかならぬ米政府自身もまた、カネで日本の政治を買収しようとしていた。しかも、同じ右翼のフィクサーがそのカネの流れにかかわり、暗躍していた。
そうした事実が1976年春、ロッキード事件に関連する疑惑として浮上してきたとき、ホジソンは三木に直接「CIAの問題には近寄らないで」と要請した。三木は逡巡しながらも、それに応じ、ホジソンに口裏合わせを依頼した。そして、疑惑はうやむやにされた。
■NYタイムズの1面トップに
1976年4月2日、米
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