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窪田元会長は闘病中、東郷元頭取はジャスダック上場企業で社長も歴任

奥山 俊宏

 日本債券信用銀行の粉飾決算事件の2度目の控訴審判決が30日、東京高裁で言い渡された。被告人らは、起訴されてから12年余を経て、待ち望んだ「無罪」の宣告を初めて聞いた。

 

 差し戻し控訴審の法廷に窪田元会長の姿は最後までなかった。病と闘っているからだ。

 「生きるって大変なことだよ」。最近、そんなことを口にするのを関係者は耳にした。

 大蔵省出身の窪田元会長、日本銀行出身の東郷元頭取は、日債銀が経営難に陥った後、その立て直しをそれぞれの古巣から依頼されて日債銀に入った。破綻の責任はない人たちだ。にもかかわらず、前任者たちが作った不良債権の一部についてその処理を先送りしたとして逮捕・起訴された。

 「大蔵省に35年勤めさせていただいて、一種のご恩返しというような意味も含めてこの日債銀の再建に努力をさせていただいたんですが、そのリターンが刑罰だというんじゃ、もう、いたたまれない、名誉も何も今までの努力が全部水泡に帰し、こういうことがあり得るのか、あっていいのかという納得できない気持ちでいっぱいでございます」

 2006年9月8日、差し戻し前の控訴審法廷で窪田元会長は

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筆者

奥山 俊宏

奥山 俊宏(おくやま・としひろ) 

 朝日新聞編集委員。
 1966年、岡山県生まれ。1989年、東京大学工学部卒、朝日新聞入社。水戸支局、福島支局、東京社会部、大阪社会部、特別報道部などで記者。『法と経済のジャーナル Asahi Judiciary』の編集も担当。
 著書『秘密解除 ロッキード事件  田中角栄はなぜアメリカに嫌われたのか』(岩波書店、2016年7月)で第21回司馬遼太郎賞(2017年度)を受賞。同書に加え、福島第一原発事故やパナマ文書の報道も含め、日本記者クラブ賞(2018年度)を受賞。 「後世に引き継ぐべき著名・重要な訴訟記録が多数廃棄されていた実態とその是正の必要性を明らかにした一連の報道」でPEPジャーナリズム大賞2021特別賞を受賞。 近刊の共著書に『バブル経済事件の深層』(岩波新書、2019年4月)。
 そのほかの著書として『パラダイス文書 連鎖する内部告発、パナマ文書を経て「調査報道」がいま暴く』(朝日新聞出版、2017年11月)、『ルポ 東京電力 原発危機1カ月』(朝日新書、2011年6月)、『内部告発の力 公益通報者保護法は何を守るのか』(現代人文社、2004年4月)がある。共著に 『現代アメリカ政治とメディア』(東洋経済新報社、2019年4月)、 『検証 東電テレビ会議』(朝日新聞出版、2012年12月)、『ルポ 内部告発 なぜ組織は間違うのか』(同、2008年9月)、『偽装請負』(朝日新書、2007年5月)など。
 ツイッターはhttps://twitter.com/okuyamatoshi
 ご連絡は okuyama-t@protonmail.comに。メールの内容を暗号化する場合はPGPで。パブリックキーのIDは7D2BAD43550EAD96

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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