2012年10月16日
▽筆者:村山治
▽この記事は9月20日に出版された単行本「小沢一郎vs.特捜検察20年戦争」(村山治著、朝日新聞出版)に収載された原稿の一部を取り出し、それに加筆したものです。
▽この連載の第1回: 金丸自民党副総裁の5億円受領「先行自白」舞台裏の真実
▽この連載の第2回: 5億円ヤミ献金「帰属」で小沢・金丸氏側と検察の攻防
▽注:本文中の敬称は原則、略しています。
■金丸氏の出頭拒否
東京地検特捜部は、自民党元副総裁の金丸信の5億円ヤミ献金事件について、公設第一秘書の生原正久と東京佐川急便元社長の渡邊廣康の供述で金丸本人の政治資金規正法違反(政治家本人の寄付の量的制限違反)が成立する、と判断した。最高刑は罰金20万円だが、刑罰は刑罰。東京簡裁に略式請求する前に本人の弁解を聴かなければならない。
特捜部の佐渡賢一副部長は、金丸の弁護人を名乗っていた安部昌博弁護士に金丸の出頭を打診した。ところが、安部は金丸を出頭させることを拒んだ。
五十嵐は92年9月10日、直接、安部を呼び、出頭を打診したが、安部は断った。五十嵐が「調べさせない、というなら、逮捕状をとることもあり得る」と言
有料会員の方はログインページに進み、朝日新聞デジタルのIDとパスワードでログインしてください
一部の記事は有料会員以外の方もログインせずに全文を閲覧できます。
ご利用方法はアーカイブトップでご確認ください
朝日新聞デジタルの言論サイトRe:Ron(リロン)もご覧ください