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小沢議員第7回公判 池田元秘書「経理は任されていた」調書を否認 

 資金管理団体「陸山会」の土地取引をめぐり、政治資金規正法違反(虚偽記載)の罪で強制起訴された民主党元代表・小沢一郎被告(69)の第7回公判が12月7日、東京地裁で開かれた。池田光智元秘書(34)=同罪で有罪判決を受けて控訴中=の証人尋問が始まり、「経理業務は自分が任されていた」と述べて小沢氏の関与を否定した。

  ▽注:法廷でのやりとりは記者のメモから起こしたものですので、正確に聞き取れなかった部分があります。聞き取れなかった部分は「〓」「○○」などと表示してあります。

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 小沢氏は、経理担当の秘書だった石川知裕衆院議員(38)が作成した2004年分と、後任の池田元秘書が作成した05年分の政治資金収支報告書について、虚偽記載の共謀に問われている。池田元秘書は東京地検特捜部による捜査段階で「小沢氏に虚偽記載を報告し、了承を得た」と認める調書に署名しており、小沢氏の関与の有無を判断するためのキーマンの一人。

 池田元秘書は、この日は検察官役の指定弁護士の質問を受けた。

 指定弁護士は「小沢氏の指示や命令に意見を言える立場だったのか」と質問。池田元秘書は「小沢代議士が勘違いをされたり間違っていたりする場合は意見を申し上げることもあった」と反論したうえ、「経理業務全般は任されていたので、私の判断で行っていた」と答えた。

 調書が作成された経緯については「検事には『小沢代議士に報告した記憶はない』と抗議したが、『可能性はあるでしょ』『代議士は起訴されない』と脅しや甘い言葉をかけられ、押し切られてしまった」と話した。

 池田元秘書は早大在学中から、小沢氏が党首を務めていた新進党の学生部に所属し、4年生の時に書生になった。「これからの日本を変えていくリーダーとしてこの方しかいないと思っていた」と振り返った。

 指定弁護士の主張によると、04年10月に土地を購入した石川議員は、原資として小沢氏が出した4億円を「表に出せない」と考えた。偽装資金として小沢氏名義で同額の銀行融資を準備し、土地の登記も05年1月に先送りした。そのうえで、04年分の収支報告書には銀行融資だけを収入(借入金)として記載。土地の取得と約3億5千万円の代金支出は、石川議員の引き継ぎに従った池田元秘書が05年分の収支報告書に虚偽記載したとしている。

 さらに、池田元秘書は07年に小沢氏に4億円を返済した際も支出に記載せず、指定弁護士は「4億円の存在を消し去った」とみている。

 池田元秘書はこの日、04年分に記載された4億円の性質について、自身の公判と同じく「銀行融資」と説明。04、07年の小沢氏の4億円の入出金については「石川さんから『先生の4億円がある』と言われていたが、目的や意味を知らなかった。借入金ではなく代議士個人から単に預かった金で、記載の必要はないと思っていた」と述べ、虚偽記載の意図を否定した。

 この点について石川議員は、自身の公判では「記載したのは小沢氏の4億円」としていたが、小沢氏公判では「どちらかと言われると困る」と述べ、小沢氏側の主張に配慮して修正していた。

 また指定弁護士は、池田元秘書が07年の週刊誌の取材に対し、土地の購入原資は小沢氏の4億円ではなく銀行融資であるようなうその回答をしたとみて、小沢氏の関与を質問した。池田元秘書は「自分が原案を作り、代議士から電話で訂正の指示を受けた」と答えた。「(同年の)4億円の返済はメディアの追及を避けるためでは?」との問いには「陸山会などの資金がなくなる前に戻しただけで、メディアを気にしたのではない」と否定した。

 東京地裁は今年9月、池田元秘書に禁錮1年執行猶予3年の有罪判決を言い渡している。

 法廷でのやりとりの概略は以下の通り。

 《10:00~10:30》

 村本指定弁護士:学歴、職歴は。

 池田元秘書:早稲田大学政治経済学部政治学科を卒業し、その後、小沢一郎事務所に入所し、平成19年に退職。千葉の若井康彦事務所に3カ月ほど勤め、現在はそこも退職して学生をしている。

 村本指定弁護士:大学4年時から小沢被告の書生を?

 池田元秘書:はい。

 村本指定弁護士:12年10月から水沢事務所、16年12月に結婚し、17年1月から赤坂事務所に勤務。21年10月まで小沢事務所にいたと?

 池田元秘書:はい。

 村本指定弁護士:早稲田大学では「鵬志会」という政治サークルに?

 池田元秘書:はい。

 村本指定弁護士:新進党の学生組織にも所属?

 池田元秘書:はい。

 村本指定弁護士:鵬志会には、南弁護士、樋高さん、石川さんもいた?

 池田元秘書:南さんは不明だが、樋高さん、石川さんは所属していた。

 村本指定弁護士:多くの政治家を輩出?

 池田元秘書:そう多くではないが。

 村本指定弁護士:鵬志会に入る時から政治家を志していた?

 池田元秘書:はい。

 村本指定弁護士:新進党は小沢被告が代表を?

 池田元秘書:はい。

 村本指定弁護士:当時から小沢被告を評価していたと?

 池田元秘書:はい。これからの日本を変えていくリーダーとしてこの方しかいないと思っていた。

 村本指定弁護士:実際に接してみた小沢被告はどうだった?

 池田元秘書:入所後、その思いはさらに強くなった。

 村本指定弁護士:入所後、小沢被告からどのような指示を受けた記憶が?

 池田元秘書:・・・。

 村本指定弁護士:抽象的で答えにくいとすれば、秘書や書生に対し、礼儀作法の指導は?

 池田元秘書:礼儀作法はしっかり対応するようにと。特にお見送りの時のご挨拶はしっかりするようにと。

 村本指定弁護士:節約については。

 池田元秘書:ものを大事にするようにという心構えは教えてもらった。

 村本指定弁護士:節約をめぐって、石川秘書が叱咤されていたことは?

 池田元秘書:私の調書にあることを聞いてらっしゃるのだと思うが、例えば、裏紙を使わなかったということで怒られたことはあったが、我々が政治家になるうえでものを粗末にしないという心構えを指導いただいたと思う。

 村本指定弁護士:あなたは小沢被告の指示・命令に意見を言える立場?従わざるを得ない立場?

 池田元秘書:場合による。代議士が勘違いされていたり、間違っていれば、意見を申し上げることもあった。

 村本指定弁護士:小沢被告の利害に関係することでは、あなたが独断で行える立場だった?

 弘中弁護人:質問が抽象的すぎて答えられない。

 大善裁判長:質問を変えてください。

 村本指定弁護士:あなたが独自に行えることで任されていたことはある?

 池田元秘書:経理の担当をしていたので、経理業務全般を任されていたので、私の判断で行っていた。

 村本指定弁護士:17年に赤坂事務所に異動してからの仕事は。

 池田元秘書:4団体の会計業務、資金集め、代議士の運転、後援会の付き合い、選挙活動など。

 村本指定弁護士:4団体ではなく5団体では?

 池田元秘書:民主党岩手県4区支部も含めると5つになるが、作成自体は岩手でやっている。4区支部の仕事も一部はやっていたので、そういう意味では5つ。

 村本指定弁護士:4区支部の入金は赤坂で行っていたのでは?

 池田元秘書:はい。

 村本指定弁護士:4区支部では、小沢被告に関係する以外の人、他の代議士の事務をしているような人もいる?

 池田元秘書:それはないと思う。

 村本指定弁護士:4区支部の運営で、小沢被告以外の人から指揮命令を受けることがあった?

 池田元秘書:ないと思う。

 村本指定弁護士:4区支部の収支報告書は岩手県選管に提出すると。

 池田元秘書:はい。

 村本指定弁護士:東京の分はあなたが作成を?

 池田元秘書:はい。

 村本指定弁護士:その後、どうなる?

 池田元秘書:岩手県の事務スタッフが岩手県選管に送る。

 村本指定弁護士:東京には収支報告書の原案のようなものが送られてくる?

 池田元秘書:提出後に送られてくることはある。

 村本指定弁護士:深沢の本件土地について。あなたが知ったのはいつ?

 池田元秘書:17年1月に東京勤務になって、前任者の石川さんから聞いた。秘書寮を建てるための土地を購入したと。

 村本指定弁護士:代金についても聞いた?

 池田元秘書:はい。

 村本指定弁護士:1月の時点で?

 池田元秘書:はい。

 村本指定弁護士:本登記は1月7日。本登記をした時もあなたは知っていた?

 池田元秘書:本登記を行った時はよく分からなかったが、その後に登記を1月7日にしたとうかがった。

 村本指定弁護士:いつ?

 池田元秘書:1月中から3月までの間だったかは定かではない。

 村本指定弁護士:17年1月から赤坂勤務になり、秘書寮に住んだ?

 池田元秘書:はい。

 村本指定弁護士:単身で?

 池田元秘書:いえ、結婚していたので家族で。

 村本指定弁護士:その後、新しい寮が建って移転した?

 池田元秘書:はい。19年4月ごろから新しい寮に住んだ。

 村本指定弁護士:1月に東京事務所に来た時、石川秘書もいた?

 池田元秘書:はい。

 村本指定弁護士:7月まで一緒で、衆院選挙に出るので辞めたと。

 池田元秘書:はい。

 村本指定弁護士:同じ大学で、時期も重なっていた?

 池田元秘書:入学した当時、セメスター制の5年生で、前期だけ通われていたが、小沢事務所に入所されていたので学校で会うことはなかった。

 村本指定弁護士:17年1月までに事務所で一緒に仕事をしたことはあった?

 池田元秘書:17年1月からが初めて。

 村本指定弁護士:石川秘書の性格は。

 池田元秘書:上下関係に厳しい先輩だった。ささいなことでよく注意され、怒られた。

 村本指定弁護士:石川秘書は小沢被告にはどう接していた?

 池田元秘書:礼儀正しく。

 村本指定弁護士:小沢被告の意図を汲んで、いろいろ配慮されると?

 池田元秘書:いろいろ考えながら仕事はされていたと思うが。

 村本指定弁護士:大久保秘書とも重なっている?

 池田元秘書:はい。

 村本指定弁護士:大久保秘書は10月ごろまで東京にいた?

 池田元秘書:はい。

 村本指定弁護士:大久保秘書は議員会館の事務所で執務を。

 池田元秘書:はい。

 村本指定弁護士:赤坂事務所と議員会館事務所の関係は。

 池田元秘書:議員会館では、日程の調整や陳情の処理などを。私は働いたことがないのではっきりとは分からないが。赤坂は経理を中心に。

 村本指定弁護士:大久保秘書は東京の秘書のまとめ役だった?

 池田元秘書:年長者としては一番年上なのでそういう存在だったが、先ほど申し上げた通り、普段の秘書業務はまったく違う仕事だったので上下関係はなかった。

 村本指定弁護士:朝のミーティングで大久保秘書や石川秘書と話したことは?

 池田元秘書:その時々だが、大久保さんとは仕事の内容がまったく違っていたので話した記憶はほとんどない。石川さんとは話はしたことがあるが。

 村本指定弁護士:秘書寮で、大久保秘書、石川秘書とあなたが一緒に住んでいたことはある?

 池田元秘書:大久保さんは隣の家に住んでいたことはあるが、同じ建物ということはない。石川さんはない。

 村本指定弁護士:16年分の収支報告書について。17年1月の赤坂事務所への異動は誰が決めたこと?

 池田元秘書:おそらく代議士や大久保さん、石川さんが政治状況などから判断されたのだと思う。私の結婚のこともあったと思うが。

 村本指定弁護士:異動が決まった時には、石川秘書の退任は決まっていた?

 池田元秘書:おそらく決まっていた。

 村本指定弁護士:赤坂事務所では誰の指示命令を受けていた?

 池田元秘書:石川さん。

 村本指定弁護士:石川秘書の退任後は?

 池田元秘書:組織としては私の上にはいなかったので、私の責任で行っていた。

 村本指定弁護士:決裁を受けるようなことは。

 池田元秘書:決裁のようなことはなかった。

 村本指定弁護士:新しい物事が生じた時、誰に相談を?

 池田元秘書:事案によるが、代議士に報告することもあっただろうし、議員会館にいた別の秘書に相談することもあったと思う。

 村本指定弁護士:大久保秘書が10月にいなくなった後は誰が?

 池田元秘書:カワベさん。

 村本指定弁護士:小沢被告に相談して指示を受けることもあると。

 池田元秘書:はい。

 村本指定弁護士:赤坂に異動する時、5団体の経理を担当することは決まっていた?

 池田元秘書:はい。

 村本指定弁護士:7月から自分が担当するという自覚のもとに行動していた?

 池田元秘書:7月という時期は決まっていなかった。解散がいつか分からないので、1年くらいは石川さんと一緒にいるかとも思っていた。

 村本指定弁護士:いずれあなたが経理を担当し、収支報告書も作成しなければとは考えていた。

 池田元秘書:はい。

 村本指定弁護士:石川秘書からその間に引き継ぎをしようと。

 池田元秘書:はい。

 村本指定弁護士:経理担当をするうえで政治資金規正法を勉強したことは。

 池田元秘書:ありません。

 村本指定弁護士:陸山会にはそういう本はなかった?

 池田元秘書:あったかもしれないが、熟読した経験はない。

 村本指定弁護士:分からない時はどうしていた?

 池田元秘書:簡単な手引きがあったので参考にしていた。

 村本指定弁護士:総務省がネットに載せているようなもの?

 池田元秘書:ぎょうせい出版が出していたものだったと思う。

 村本指定弁護士:陸山会の顧問弁護士に相談したことは。

 池田元秘書:時にはあったかもしれないが、記憶はあまりない。

 村本指定弁護士:顧問弁護士は誰だった?

 池田元秘書:伊佐治先生です。

 村本指定弁護士:あなたの弁護人でもあった。

 池田元秘書:今はされていないが。西松事件のあたりは。

 村本指定弁護士:17年になってから石川秘書作成の収

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