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JR西前社長無罪判決 被害者のすくいはどこに 法改正望む声も

 未曽有の鉄道事故を起こした企業の経営幹部に刑事責任はないのか。JR宝塚線(福知山線)脱線事故で、業務上過失致死傷罪に問われたJR西日本前社長の山崎正夫被告(68)に対する11日の神戸地裁の無罪判決に、傍聴の遺族は怒り、落胆した。企業への処罰感情をすくえない現行法の改正を求める声も上がる。

 

 「JR側の言い分をうのみにして、こんな大事故で無罪なんて」。閉廷後の記者会見で、一人娘を亡くした藤崎光子さん(72)=大阪市城東区=は判決を強く批判した。

 判決は「安全対策という点から見れば、大規模鉄道事業者としてのJR西に期待される水準に及ばないところがあった」と組織の問題にも触れた。「しかし過失犯は個人に刑事法上課せられる注

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