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ウッドフォード元社長の内部告発を受けたフィナンシャル・タイムズ東京支局記者は

奥山 俊宏

 「マイケル・ウッドフォード」の名がアイフォーンの画面に表示されているのを見た瞬間、英経済紙フィナンシャル・タイムズ(FT)のジョナサン・ソーブル記者(38)は「わざわざ彼が電話してくるということは、社長解任の裏に、会社が隠している何かがあるのだろう」と即座に思い至った。2011年10月14日午前11時ごろのことだ。
 ウッドフォード元社長が用件を話し始めるより先、ソーブル記者は電話に向かって言った。
 「私もあなたに電話しようとしていたところでした(I was going to call you.)。ニュースは見ました(I saw the news.)。何があったんですか?(What happened?)」

  ▽筆者:朝日新聞報道局・奥山俊宏

  ▽この記事は朝日新聞社ジャーナリスト学校が月刊で発行する研究誌「Journalism」2012年3月号に掲載されたものです。

  ▽関連資料:   オリンパス元社長ウッドフォード氏が問題提起 日本の新聞報道

  ▽関連記事:   オリンパスに関連する記事の一覧

 

 □昼前のブラッセリーで

フィナンシャル・タイムズのソーブル記者=ウッドフォード氏と会った東京都渋谷区のブラッセリーで

 オリンパスはこの朝、9時過

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