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多重請負 不正の温床 原発支える不安定な請負作業員

奥山 俊宏

 東京電力福島第一原発の構内では、毎日約3千人が働いている。約9割が東電社員でなく、協力会社や下請け業者の作業員だ。全国各地から仕事を求めて福島に入り、40キロ以上離れたいわき市の宿舎から原発へ通う人も多い。鉛カバーを使った被曝隠し問題の取材で、彼らの不安定な雇用実態の一端が見えた。

  ▽筆者:佐藤純、岩堀滋、赤井陽介、奥山俊宏、青木美希

  ▽この記事は2012年7月25日の朝日新聞2面に掲載された原稿に加筆したものです。

  ▽関連記事:   7月26日の東電本店記者会見の詳録「違法派遣についても事実確認できれば適切な処置をとりたい」

  ▽関連記事:   東京電力本店からの報告

 

 ■全国から集まる労働者 不安定な雇用で賃金も中抜き

 「被曝隠し」が発覚する直前の今月16日夕、いわき市の温泉旅館に作業員7~8人が続々と到

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