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原発事故「実時間実動訓練」で汚染測定機材は事前準備

福島第一原発事故では失敗したのに

奥山 俊宏

 昨秋の国の原子力総合防災訓練で、放射能汚染を空から把握する航空機モニタリングの機材が、あらかじめ訓練現場に搬入されていたことが分かった。東京電力福島第一原発事故では、この機材を福島県に早期に送り込めず、初期の汚染把握に失敗。原子力規制庁は今回、「シナリオを明かさない実時間実動訓練」「災害場面に近似させた訓練」としていたが、事故の教訓を生かしていなかった。

▽筆者: 奥山俊宏

▽この記事は2014年1月9日の朝日新聞5面に掲載された原稿に加筆したものです。

▽関連記事: 空からの放射能汚染把握、実施できず 福島第一原発事故発生当初

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川内原発の南を自衛隊ヘリで飛びながら測定した放射線量=原子力安全技術センター提供
 訓練は、国が鹿児島県や九州電力と合同で、同県薩摩川内市の川内原発とその周辺で昨年10月11~12日に実施し、安倍晋三首相も
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